名コンビでダートの頂点へ サウンドトゥルー&ホワイトフーガ
2015/10/31(土)
G1獲り狙うサウンドトゥルーはリズムを大事に
-:JBCクラシック(Jpn1)に出走するサウンドトゥルー(セ5、美浦・高木登厩舎)についてお聞かせください。ここのところ良い競馬が続いていますが、好調期間の中で変わってきたところはありますか?
高木登調教師:昔は歩様が良くなかったのですが、今年になって良くなってきましたね。もともと奥手な血統ですから、ようやく成長してきたのだと思います。
-:前走は初めての船橋コースを克服しました。今回も初挑戦となる大井コースですね。
高:右回りの平安Sでもしっかり脚を使っていますし、そこは問題ないかなと。本音を言えば、左回りの方が向いていると思いますが。
-:しかし、今回の舞台は直線が長くなりますね。
高:また流れが向いてくれればいいと思います。距離も2000mになって、追走もし易いと思います。前走もテンの脚をもう少し使えると思っていたのです。内に押し込められましたが、上手くさばいてくれました。
-:もう少し前に出してもいけると。
高:やっぱりリズムを大事にしたいですね。前半から行くとリズムが狂ってしまいますから。
強豪を打ち破りG1タイトルが見えてきたサウンドトゥルー
-:明日(10/31)はどこで追い切りを行う予定ですか?
高:ウッドで行う予定です。先週の追い切りも良かったと思います。ただ、そんなに追い切りを良く見せるほうではないのでね。未勝利の馬にも置いてかれるほどですから(笑)。下(コース)だとマズマズですが、坂路だと動かないですね。
-:そんなサウンドトゥルーの好不調を見極めるポイントはどこにあるのでしょうか?
高:歩様ですね。良い状態をキープ出来ているときは速脚が踏めています。その辺が歳を重ねて良くなりました。
-:うるさい面は見せますか。
高:そうは見せないのですが、気が弱いほうで……。去勢してから余計に神経質になりました。途中はズブいのでメンコ外していたのですが、去勢してからはメンコをつけないとダメになりました。その辺が良い方に出ているのですかね。
巻き返しへ試行錯誤の3歳ホワイトフーガ
-:続いてJBCレディスクラシック(Jpn1)に出走するホワイトフーガ(牝3、美浦・高木登厩舎)についてお聞かせください。前走のレディスプレリュードを振り返っていただけますか?
高:前々走のブリーダーズGCで2000mが長いな、という印象はありました。前走は1800mだったので、多少は差を詰められるかとは思っていたのですが、3着なのでね。詰めたといえば詰められていましたが……。
-:今回も同じ条件ですものね。レース後の様子はどうですか?
高:反動が無いので、そのまま在厩したままにしておいて調整しています。順調で、追い切りも良かったですね。今日は坂路で動かしましたが、あくまで状態をキープさせるだけ。特に強めの負荷をかける必要はないと思いました。
レディスプレリュード3着から頂点を狙うホワイトフーガ
-:この馬の大井競馬場の適性はどうでしょうか?
高:適性に関しては何も心配してはないです。途中ハミを噛んでしまうので、そこを克服できれば。枠順にもよりますが、そこは色々考えているので、試してみようと思います。
-:「色々」とは前に行ったり差したり、ということですか?
高:ジョッキーは1400mだと忙しいので全然追走できない、と言っていました。正直、1800mは長くて、適正ではないと思います。本来ならば、1600mが向いていると思います。
-:前走、前々走と同じ様なメンバーだと思うのですが、相手関係はどのようにお考えですか。
高:古馬との差は確かにあると思います。相手も軽くなっていますが、そこは斤量でカバーしようと思います。
-:最後に2頭の意気込みをお願いします。
高:2頭とも順調にきているので、楽しみにしています。メンバーが強いですが、なんとか食い込みたいですね。
(取材=競馬ラボ)
プロフィール
【高木 登】Noboru Takagi
2006年に調教師免許を取得し、翌年に厩舎を開業。初出走、初勝利と幸先の良いスタートを切ると、2013年にはJRA通算100勝を達成。昨年はスプリンターズSを含む、JRA重賞3勝をマークしてみせた。昨年から今年にかけて、JRAの舞台では33勝をマークしているが、うち13勝を挙げている厩舎の主戦・大野拓弥騎手とともに、今度は砂のBIGタイトル獲りを窺う。
1965年神奈川県出身。
2006年に調教師免許を取得。
2007年に厩舎開業。
初出走&初勝利:
2007年 2回中山5日 8R サオヒメ(1着/16頭)