JRA移籍以降、初めて桜花賞で乗り鞍がない戸崎圭太騎手だが、日曜のフル騎乗を含め、土日中山で計21鞍に騎乗する。土曜の有力馬が直前に回避するなど、客観的にも、今年はめぐり合わせの悪さを感じずにはいられないが、流れをつかむのも当人次第。地道な騎乗で成績を積み重ねてほしいところだ。

ランガディアには新馬戦で乗せていただき、当時から高い素質を感じ取っていました。前走はライバルとして観ていたわけですが、また、改めて乗せていただけることを光栄に思います。


-:今週は桜花賞が行われますが、残念ながら騎乗馬がなく、土日中山。騎乗馬の中でもメインといえば、ニュージーランドT(G2)ランガディア(牡3、美浦・木村厩舎)と挑まれますね。

圭太:そうですね。残念ではありますが……。ランガディアには新馬戦で乗せていただき、当時から高い素質を感じ取っていました。前走はライバルとして観ていたわけですが、また、改めて乗せていただけることを光栄に思います。

戸崎圭太

-:他社さんのことなのであまり大きな声では言えませんが、東京の勝ち鞍も時計が遅かったわけではありませんよね。週始めの週刊誌では、かなり印が薄くてビックリしたほど。でも、先程の口ぶりからを耳にすると思っていた通り、楽しみです。

圭太:レースがしやすくて、前走や新馬戦のようにモマれる競馬も問題ないのは強みですね。

-:このレースといえば、将来的には千二、千四で走っている馬も多かったり、純粋なマイラーたちの争いというよりは展開的にも前がかりになるようなイメージですね。ペースの対応はどうでしょうか?

圭太:いや、今までそんなレースをしていないだけで、スピードがないことはないですから。

-:あとは、金曜が雨という予報。ただでさえ、荒れた中山の馬場です。

圭太:道悪の適性までは乗ってみないとわからない、というのが本音ですが、タイプ的には時計が掛かる、パワーを要するような馬場も向いているんじゃないかと思いますよ。

-:父がオペラハウスという違いもありますが、兄のファントムライトにも沢山乗られていて、そんな馬場が得意でしたよね。そして、今の中山の芝はどうでしょうか?

圭太:(兄と)雰囲気なんかは似ていますよね。芝は特に3~4コーナーが荒れていて、雨量や時間によって乾き具合も変わってくるイメージ。特にこの前の日曜などは傾向が変わっていましたから。

-:観る側もそこはしっかり見極めたほうが良さそうですね。同じく土曜中山から、サンマルティン(セ5、美浦・国枝厩舎)はまさかの回避ということで……。

戸崎圭太

圭太:えっ、そうだったんですか?今年はそういうのが多いよなぁ。

-:確かに……。野島崎特別のクィーンズベスト(牝4、栗東・大久龍厩舎)は1月の中山で惜しい競馬でした。

圭太:ですね。勝ったと思ったほど。戦歴から見ての通り、クラスでは力上位。何とか決めたいです。

-:最終レース(4歳上500万下)のキョウエイスコール(牡4、美浦・勢司厩舎)は未勝利戦勝ち以来のコンビですね。

圭太:前乗せていただいた時も、この舞台は合うんじゃないかと思っていました。堅実さのある馬ですし、見直したいですね。

-:日曜5R(3歳未勝利)のデコラスは前走が惜しい競馬。6R(3歳500万下)のサーヒューストンは新馬勝ちした馬です。

圭太デコラス(牝3、美浦・武井厩舎)は少し我の強さがありますからね。そこを上手くコントロール出来れば。サーヒューストン(牡3、栗東・藤原英厩舎)は少し若さがあるようなところはありますし、まだ腰の弱さもあると思いますが、このクラスでもやれる馬。力をつけていって、頑張ってほしいですね。

-:隅田川特別のビヨンジオール(牡5、美浦・的場厩舎)は前走で2着。乗り方が難しいタイプのようですが、あわやのレースぶりでした。

圭太:展開に左右される面は否めないのですが、上手くハマれば前回のようなレースぶりも可能です。道悪は経験していないけど、何となくやれそうじゃないかな。

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