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第3章

-:ドバイで圧勝して世界一の称号に輝いた馬ですが、種牡馬として海外からの反響はあるのですか?

三:繁殖牝馬をこちらに連れて来て、配合して持って帰ろうというのはありませんが、やっぱりセレクトの時などは海外からお客さんが沢山来てくれますからね。「ジャスタウェイ」と言えば「ああ~、アイツか」みたいに認知はされていましたね。

-:ジャスタウェイとハーツクライは2頭共、4歳で本格化したのですが、産駒は今後どのような成長曲線を描いていきそうですか?

三:ハーツクライ産駒よりは早い仕上がりになるのではないかなと。ジャスタウェイ自体も古馬になってから大活躍したとは言え、超ハイレベルでの完成度なので、あの時期から覚醒したように思われますが、成長途上である2歳時でも、潜在的なポテンシャルがかなり高かったので走れましたし。

-:開幕週であの脚を使える訳ですからね。

三:そうですね。しかも、あんな後方から。そういう意味では、確かにMAXは4~5歳だったとしても、2歳の内から上のレベルで戦えるのではないかと。“伸びしろだらけの未完成な状態でも早くから走れるけど、あともすごく楽しみ”というタイプになって欲しい願望があるので、やっぱり2歳夏の新潟から、ジャスタウェイみたいに走って欲しいとは思っていますね。

ジャスタウェイ

-:自身はマイルからクラシックディスタンス2400mと幅広い距離で活躍しましたが、本来はどれくらいの距離がベストだったと思いますか?

三:やっぱり2000mじゃないですか。府中の2000mがベストパフォーマンスだったと思いますね。産駒には天皇賞(秋)を勝って欲しいですよ。あとは小回りの中山などで、どう走れるかが大事になってくると思いますが、中山記念も勝っていますからね。

-:いま、種牡馬として見て、ジャスタウェイが現役時代に安定した成績を残すことが出来た理由は何でしょうか?

三:それこそスタッフというか、放牧先の携わった人もそうでしょうし、厩舎関係者がジックリというか、状態を見極めながら馬に合わせて大事に競馬を使っていたと思うので。ちゃんとジャスタウェイの良さを見極めてくれる、そういうレベルの高い人が周りに付いていたというのが大きいのではないでしょうか。それは携わる方の技量が高かったのだと思います。

-:本格化してからは順調さを欠くことが少なかったのですが、天皇賞(秋)もギリギリの状態だったと思いますし、脚元も若干の不安があったと聞きます。現在の体調面はいかがですか?

三:何もなく元気ですね。腹痛をしたこともないのではないですか。タフな馬だと思いますよ。ドバイに行って帰ってきて、極悪馬場の安田記念を勝って、フランスに行って帰ってきて、ジャパンCと有馬記念。勝てはしなかったですが、良い脚を使って競馬をしていたので、普通は大変だと思うのですが、常に自分の能力を出し切って、素晴らしい末脚を繰り出したというのはやっぱりタフなんじゃないですか。

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野球選手もそうですよね。ペナントレースで20勝する投手って、長いシーズンの中でどこか痛かったり、調子が悪いところがあっても結果を出せるということだと思うので、そういうアスリート的素質がすごくあるのだと思います。だから、痛いのかもしれないけど、見せないところがすごいですね。まあ、我々が少し心配になっていたとしても、健気というか、真面目にひたむきに走るというか、常に全力で頑張るからすごい馬だと思いますね。

-:今の話題にも重複するのですが、安田記念の不良馬場をこなし、高速馬場もOK。馬場は不問の馬だったのですが、産駒の傾向としてはどうでしょうか?

三:馬場適性の広さは出るのではないでしょうか。見た目は相手のお母さんありきなので、タイプに多少バラつきは出ると思うのですが、大丈夫そうな気はしますね。走法や精神的なところも影響すると思うのですが、芝のコンディションはそんなに気にならないのではないかと願っています。

-:同厩だったゴールドシップが取り沙汰されている分、違ったイメージがありますが、今でもジャスタウェイはうるささ、ヤンチャはないですか?(大和屋)オーナーが来た時に「よく噛みつかれる」と言っているので。

三:やっぱり噛むのは噛みますよね。オス馬は段々と噛むことが多くなってくるので、手の出し方によっては噛むので、そういうのは見せますよね。やっぱりボス猿と一緒で、繁殖をすると群れをまとめる存在だという意識が高くなってくるので、そういう意味では主張というか、噛むことが一つの自己主張になってきますね。種付けの時は噛むことが大事なので。体のバランスを取るために、牝馬の首をグッと、ね。

-:大和屋さんだから噛むということではないわけですね。

三:ないと思いますけど、分からないですね。むしろ大和屋さんが噛まれたくて、そうしているのではないかなと(笑)。

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▲今夏のセレクトセールでは大和屋暁オーナーが上場第1号を見事に落札!
その兄・モンドキャンノは先日の京王杯2歳Sを制しており、期待が膨らむばかりだ

-:来年のセレクトセールにも産駒が多く出てきそうですか?

三:出てくるのではないかと思います。初年度は頭数を相当付けていますからね。220頭種付けして、何頭生まれたか正確には分からないですが、その内の10何頭しか出てきていない訳ですから、来年の1歳セリで勝負しようという産駒が一杯いるのだと思います。

-:今から来年のセレクトセールが楽しみですね!サンデー系の種牡馬がかなりの数いますが、改めて、その中でジャスタウェイに期待している個性は何でしょうか?

三:やっぱり切れ味ですよね。それは絶対に遺伝して欲しいですよね。それが一番強みだと思うんですよね。

-:そして、最後に、大和屋オーナーにメッセージをお願いいたします。今年のセレクトセールではジャスタウェイ産駒最初の上場馬を落札と、話題を提供してくれましたね!

三:ココへも定期的に顔を観に来ていただいて、管理する側としてはすごく嬉しいですよね。もともとのオーナーが観に来てくれるというのは。いつ来られるか分からないですが、いつ見られても良いような状態にするために、スタッフのヤル気にも繋がっています。しかも毎回、ジャスタウェイに対する愛情がすごく伝わるので。馬を観ている大和屋オーナーの姿を傍から見ていると、預からせてもらって非常にありがたいと思えるオーナーだなと。

-:他のオーナーよりもいらっしゃるのですか?

三:来る方は来ますけど、年間に来る回数でいくと、個人馬主では大和屋さんはかなり多いと思います。ありがたいですよ。すごく気さくな方で、逆に対応がカジュアルになってしまって、すいません、ハハハ。これからもよろしくお願いします。

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