年明け初日の金杯開催の新馬戦は、東西ともに芝2000m戦が一つずつ。中距離戦ということもあり、将来を期待する血統馬が並ぶ。

目玉は中山2000m戦に出走予定のレーヴァテイン(牡3、美浦・堀厩舎)。姉にG1勝ち馬のレーヴディソール、兄に青葉賞勝ちのアプレザンレーヴレーヴミストラルなど兄姉7頭が全てオープンクラス経験馬というPOGお馴染みの良血。ただドラフト前にアクシデントがあり、POGでは人気にならなかったところも多かったと聞く。一部ではPOG期間内に出られないなんて噂もあったが、予想以上に早い入厩で、ついにデビューに漕ぎつけた。
「追い切りを重ねるごとに良くなって、徐々に集中力が増してきた。機敏な動きをする」と渡邊助手。
調教時計は堀厩舎なので目立たないが、動きのほうは悪くないようだ。鞍上はルメール騎手を予定。過去のこともあるので初戦から結果を求めてはいけないと思うのだが、血統を見てしまうと期待せざるを得なくなる。

レーヴァテイン

兄姉同様の活躍に期待がかかるレーヴァテイン


レッドラスター(牡3、美浦・尾関厩舎)は年内デビュー予定もあったが、仕上げの進行具合から年明けに伸ばした。そのおかげもあり、ウッド調教69秒5-12秒7(以降、調教は主に12月24~25日のもの)と、以前よりも時計を詰めて来た。半兄のレッドレギオンは期待に反して未勝利のままで終わってしまったが、弟は早くに初勝利を飾りたい。

スコルツェッテ(牝3、美浦・勢司厩舎)は、母が忘れな草賞勝ち馬のドルチェリモーネ、半兄が萩S勝ち馬のデリッツァリモーネ。勢司厩舎なので、使って良くなっていくタイプだろうが、血統的には初戦から走れる背景はある。

ボトルガーデン(牡3、美浦・萩原厩舎)は、祖母が切れ者のビハインドザマスク、母の弟にオメガヴェンデッタと短距離の活躍馬が目立っている。2000mは微妙だが、新馬戦はスロー必至なので、終い勝負で浮上してくる。

レーヴァテイン
牡、美浦・堀、ディープインパクト×レーヴドスカー
POGシメイ

レッドラスター
牡、美浦・尾関、キングカメハメハ×ダラバンカ
POGシメイ

京都芝2000m戦も、なかなか面白いメンバー。血統から目を引くのは、アレイオブサン(牡3,栗東・須貝尚厩舎)。父がステイゴールドで、母がクイーンC、フローラSを勝ったディアジーナ。この組み合わせはオルフェーヴル、ドリームジャーニー、ゴールドシップと同じ、ステイゴールド×メジロマックイーンの黄金配合になる。夏に1度入厩したが成長を待って、ここまでじっくりと調整してきた。まだ調教の動きは地味で初戦向きでは無いかもしれないが、長い目で見ていきたい馬である。

アレイオブサン

黄金配合通りの活躍となるか注目のアレイオブサン


ハイドロフォイル(牡3、栗東・友道厩舎)は、ポリトラックで好タイムを出し仕上がりは上々。一族からは天皇賞馬スズカマンボが出ているものの、全体的にダート馬が多い。陣営も先々はダートと考えているようだが、可能性を求めてまずは芝デビューとなったようだ。マカヒキ、アドマイヤダイオウ、ジュンヴァルカンなど明け3歳勢に素質馬が並ぶ好調の友道厩舎。この馬も流れに乗れるか。

好調と言えば、高野厩舎もレプランシュロスカボスナムラシングンら楽しみな3歳馬が多い。ここにはリヴァイタライズ(牡3、栗東・高野厩舎)を投入。母は新馬勝ちしており、この馬も初戦から動ける。

コンパッション(牡3、栗東・藤岡健厩舎)は、祖母が重賞2勝のレッドチリペッパー。CWでの調教は遅れたが、上がり12秒6なら悪くない。

アレイオブサン
牡、栗東・須貝尚、ステイゴールド×ディアジーナ
POGシメイ

ハイドロフォイル
牡、栗東・友道、クロフネ×レースウィング
POGシメイ

新規入厩組に目を向けると、注目はアッフィラート(牝3、栗東・藤原英厩舎)。牝馬らしく線が細く体がしっかりするのを待っての入厩で、ここまで遅くなってしまった。半兄はアクションスターで、 オークスには間に合わせたい。

レッドアルカナ(牝3、美浦・国枝厩舎)は、東京RHでも特に期待の高かった一頭。これもオークスに間に合わせたい一頭だ。

なお栗東には入っていないが、ビワハイジの仔エルプシャフト(牡3、栗東・角居厩舎)がしがらきまで進出。入厩まであと少しだ。

年末年始に栗東入りする話もあったリライアブルエース(牡3、栗東・矢作厩舎)は、左前脚が少し腫れたこともあって遅れている模様。何とか無事に行ってほしいものである。

リライアブルエース
牡、栗東・矢作、ディープインパクト×ゴールデンドックエー
POGシメイ

エルプシャフト
牡、栗東・角居、ディープインパクト×ビワハイジ
POGシメイ


レーヴァテイン

名牝ブエナビスタを姉にもつエルプシャフト