今週からムーア騎手が来日!有力馬への騎乗依頼が殺到中!

好メンバーが揃う関西の新馬戦から紹介することが多い当コーナーだが、今週は珍しく東京から。今週の日曜日は東京で天皇賞・秋が行われるため東西有力騎手が集結。更に今週よりムーア騎手が騎乗することで、日曜日の東京芝1800m戦は好メンバーによる戦いとなる。

そのムーア騎手騎乗で出走を予定しているのがサトノヴィクトリー(牡2、美浦・堀厩舎)。「動きがひと追い毎に変わってきた。いいフットワークで走るし、追ってからも反応がある」と橋本助手。半兄には重賞3勝でダービーでも3着に入線したサトノクラウン。父がディープインパクトに変わり、POGでも人気になった一頭だ。

入厩当初は調教の動きも鈍く心配されたが、コメントにあるように徐々に良化し、1週前(以降の馬も、調教内容は主に1週前のもの)はウッドで70秒0-12秒7(馬なり)の時計でフォギーナイト(牡2、美浦・堀厩舎)と併入。全体時計こそ遅いものの、馬なりで12秒台の上がりなら悪くない。ドゥラメンテをはじめ、昨年のマウントロブソン、ウムブルフといった評判馬も新馬戦では負けている堀厩舎なので初戦から勝てるかは微妙だが、将来の展望が広がる競馬を見せてもらいたいものだ。

POG

サトノ軍団東の有力馬・サトノヴィクトリーがデビュー!

バルデス(牡2、美浦・木村厩舎)も血統が目立つ一頭で、母ディアデラノビア、半姉ディアデラマドレ、半兄ドレッドノータスと重賞ウイナーが並ぶ。「まだまだ体質が弱く、将来に期待」という陣営の話だが、現状でもウッド調教の動きは悪くないようだ。

関西から遠征のスワーヴノートン(牡2、栗東・須貝尚厩舎)は、CWで菊花賞に出走したイモータルと併せ馬。さすがに遅れたが、66秒台が出ていれば上々だ。他では、ダンシングキイ一族(ダンスインザダークダンスパートナーなど)のアサクサチャンス、古馬と併せ馬で併入のスパイラルダイブ(牡2、美浦・小島茂厩舎)なども出走を予定している。

同日の芝1400m戦はマーベラスワン(牡2、美浦・鹿戸雄厩舎)に注目。調教はまだまだ地味だが、3代母がダイナカールと、サウジアラビアRCを勝ったブレスジャーニー(牡2、美浦・本間厩舎)と同じ。勢いのある一族だけに、楽しみは大きい。

土曜日の芝1600m戦は、先日亡くなったオークス馬ダンスパートナーの仔ベストダンス(牡2、美浦・戸田厩舎)がデビュー。「少しカッとするところはあるが、走り出すと真面目に走ってくれる。血統的にも奥がありそう」と戸田師。鞍上は武豊騎手を予定。半兄に金杯、中山記念を連勝したフェデラリストがいるほか、一族はダンスインザダーク、ダンスインザムードなどG1勝ち馬も多い。母にデビュー戦勝利を届けたい。

他で目に付くのはニシノスマッシュ(牡2、美浦・田村厩舎)。半兄にPOG期間内に3勝し、重賞3着も2度あるニシノラッシュがおり、新馬戦から走ってきそうだ。ウッドでも68秒台と水準の時計は出ている。

パルティトゥーラ(牝2、美浦・和田郎厩舎)は入厩したばかりでのデビューとなるが、天栄トレセンでしっかりやってきているのだろう。近親にはカンパニートーセンジョーダンのG1ウイナーなど活躍馬が多数おり、未来は明るい。バッケンシェール(牡2、美浦・尾形和厩舎)は、オープン馬マルカバッケンの半弟。この馬は翌日の芝1800m戦にまわる可能性もある。

POG

千葉セリで落札されたベストダンスは鞍上に武豊騎手を予定

京都にはクラブ募集価格1億円のアルアインが登場!

続いては京都。こちらの目玉は、土曜日の芝1600m戦出走のアルアイン(牡2、栗東・池江寿厩舎)だ。母はアメリカのチャンピオンスプリンターに輝いたドバイマジェスティで、サンデーRの募集価格も1億円、一つ下はセレクトセールで2億円を超える高額で落札されたノーザンF期待の馬である。

調教開始当初は併せ馬で遅れてばかり。POG大人気&池江厩舎のディープ産駒&サンデーRという背景から、昨年のフォイヤーヴェルクを思わせる心配もあったが、1週前の調教ではCWで上がり12秒1。併せたトゥザクラウンに大きく先着し、ようやく上向いてきた感がある。一時は530キロあった大型馬で、すぐに活躍を見込むのは難しいかもしれないが、絞れて来れば走ってくるだろう。どのような馬体でレースを迎えるのか、まずはパドックでチェックしたい。

他の京都芝1600m戦予定はレヴェンスホール(牡2、栗東・宮本厩舎)。半兄に重賞でも活躍しているミッキードリームがいる。調教はCW68秒台で水準レベルか。

キラービューティ(牝2、栗東・高野厩舎)は、母がアメリカのG1勝ち馬。坂路でロスカボスと併入しており、徐々に態勢は整いつつある。セレクトセールで8208万円(税込)の高額で落札されたダノンケンリュウ(牡2、栗東・音無厩舎)も出走予定だ。

翌日の芝1800m戦は、好調教馬が目立つ。アドマイヤプリヴ(牡2、栗東・友道厩舎)は、CWで67秒5-12秒2(一杯)で、重賞ウイナーのシュヴァルグランに先着。「京都の前半開催も考えたが、急がずしっかりと乗り込んだ。まだ先の馬だとは思うが、素質は感じる」と友道師。兄姉はサーブルオールビキニブロンドプラチナブロンド、母のきょうだいにもノーザンリバーランフォルセノットアローン、近親にダービー馬ロジユニヴァースと一族は活躍馬がズラリ。力馬が多く、いずれはダート戦でも行けそうだ。

POG

調教で動くようになってきたアルアイン 前評判通りの走りに期待
※写真は7/28札幌競馬場でのもの

ザモンゴメリー(牡2、栗東・高橋忠厩舎)も、2週前にCWで6Fで80秒を切り、5Fで64秒台の時計を馬なりでマークした猛者。初戦からエンジン全開だ。サンタテレサ(牝2、栗東・池江寿厩舎)は、2度にわたって先のアルアインに併せ馬で先着。1週前は大きく追走したため遅れたものの、CWを上がり12秒前後で上がっている。半兄に重賞ウイナーのジェベルムーサ、半兄にデビューから2連勝のアルカサルがおり、血統的にも推しだ。

同日のダート1800m戦は、エルデュクラージュ(牡2、栗東・池添学厩舎)。CWで68秒5-12秒0を馬なりでマークなら、初戦から動ける。半兄にアドマイヤテンクウアドマイヤスピカカゼルタがおり、この馬も続きたい。ベディヴィア(牡2、栗東・野中厩舎)は、半兄にオープンで活躍するバンズームがおり、ダートでの活躍が見込まれる。

新規入厩は目立つ馬が少なかったが、一頭挙げるならレーヌジャルダン(牝2、美浦・高柳厩舎)。母のクイーンスプマンテは、エリザベス女王杯で断然人気のブエナビスタらを破って大金星を挙げた馬。ブエナビスタの仔コロナシオンは新馬戦を快勝しており、こちらも負けていられない。