正月競馬にオークスで狙いたい評判牝馬がデビュー!

新年の競馬は例年通り5日の木曜日にスタートし、1日置いて土日開催があるので、ほぼ3日間開催と考えて良かろう。このコーナーも3日間まとめて新馬戦を紹介したい。

まずは京都から。5日の芝2000m戦は、POGでも人気になったディープ産駒が登場する。アドマイヤロブソン(牡2、栗東・友道厩舎)は、半兄が未勝利、500万特別、若葉Sと3連勝したアドマイヤダイオウ。兄は芝のスタミナ戦に強いイメージだが、陣営ではもう一つ上の兄であるアドマイヤスター同様、ダート系の馬と見ているところもあるようだ。調教はまだまだ地味で、レースまでどれだけ詰めてくるか。鞍上はルメール騎手を予定。

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ダービートレーナー友道師が管理するアドマイヤロブソン

ロードアルバータ(牡2、栗東・角居厩舎)は、レディアルバローザ(中山牝馬S優勝2回)の初仔。母の妹にキャトルフィーユ(クイーンS)、エンジェルフェイス(フラワーC)と、高確率で活躍馬を出している。12月21日の調教は濃霧で直線しか見えない状況だったが、12秒前半で締め古馬のエアワイバーンに先着し仕上がりは上々。初戦から好勝負を期待できる。鞍上はシュミノー騎手を予定。

ファイナンス(牡2、栗東・音無厩舎)は、近親にリンカーン(G1・2着3回)、ヴィクトリー(皐月賞)がいる。「血統的にも奥手のタイプで、これから良くなってくると思う。体型や走法、血筋的にも距離は長くていいだろう」と音無師。師の話通り、調教の動きもまだこれからという現状だ。鞍上は横山典騎手を予定。

7日土曜日の牝馬限定芝1600m戦も多彩な顔ぶれ。タンタグローリア(牝2、栗東・藤原英厩舎)は、半兄にタンタアレグリア(重賞2着2回)、パララサルー(OP特別2勝)がいる。CWでは余裕をもって水準レベルの時計を出しており、調教をつけた川田騎手も好評価。オークスで狙いたいタイプだ。

キャリコ(牝2、栗東・池添学厩舎)は、母がオセアニアでG1を4勝したモシーン。陣営の期待も高く、注目の1頭だ。鞍上は武豊騎手を予定。

ワールドフォーラブ(牝2、栗東・音無厩舎)は、祖母がオークス馬エリモエクセル。2週前の坂路では54秒8-12秒8(馬ナリ)と徐々に仕上がりつつある。残り2週で整いそうだ。

ロマンチックワーク(牝2、栗東・友道厩舎)は、母の妹にノボリディアーナ(府中牝馬S)がいる。2週前のCWでは調教駆けしないジュンテオドーラに遅れてしまったので、ここから変身を期待。

他に、ヒルダ(函館2歳S3着)の妹アドマイヤアルパマ(牝2、栗東・須貝尚厩舎)、チャカレーラ(牝2、栗東・矢作厩舎)、キャンディストーム(牝2、栗東・千田厩舎)らも出走を予定している。

同日のダート1800m戦は、ダート界の華麗なる一族が登場する。キエレ(牝2、栗東・松永幹厩舎)は、半兄がアウォーディー(JBCクラシック)、ラニ(UAEダービー)、半姉がアムールブリエ(交流重賞6勝)と、兄姉が全部大当たりのスーパーきょうだいだ。「成長を促しながら、ここまで進めてきた。血統的にこの馬もダートが活躍の場となるでしょう」と松永幹師。鞍上は武豊騎手を予定。調教は派手ではないが、まだレースまで2週あるので、どこまでギアを上げてくるか。

ここには近親にマリアライト(G1・2勝)、クリソライト(JDダービー)、リアファル(神戸新聞杯)きょうだいがいるデルマハワイコウロ(牡2、栗東・友道厩舎)も出走を予定している。

変わって中山。5日の新馬戦は、ダート1800m戦。12月17日の新馬戦をアクシデントで回避したザッツアマイン(牡2、美浦・国枝厩舎)が仕切り直しだ。12月21日の坂路調教では併せた相手に遅れてしまったが、時計は坂路で52秒7-12秒7と悪くはない。半兄のマインシャッツは、2連勝時の内容が高く将来を期待されたが、現在は伸び悩み。こうなったら弟は一気に追いつき、追い越したい。

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タンタグローリアは血統的にも長距離向きか

億超えのディープ産駒が美浦の名門厩舎からデビュー!

7日土曜日は、牝馬限定のダート1800m戦。ルヴォワール(牝2、美浦・手塚厩舎)は、母がフランスでGⅡを2勝、ヨークシャーオークスで3着に入っている。12月21日のウッドで66秒台の時計を余裕もたせでマークし、いい状態でレースを迎えられそうだ。なお、翌日の芝2000m戦出走の可能性もある。

モーリーファ(牝2、美浦・和田雄厩舎)は、近親にアーネストリー(宝塚記念)がいる。12月21日のウッドでは余裕をもって69秒台とまだまだ時計は詰められる。鞍上は内田博騎手を予定。

8日は芝2000m戦。POGでも人気になったサトノルーラー(牡2、美浦・国枝厩舎)が出陣する。「納得できる状態が整うまで時間をかけて調整。まだパンとするのは先と思うが、いいモノはある」と国枝師。この話からも分かるように、2週前段階の調教はまだまだといった雰囲気だ。ただセレクトセールで1億1100万円の値がついた期待馬で、母はエイコーンSなどアメリカでG1を2勝した馬。いずれは頭角を現してくるのでは。

パガットケーブ(牡2、美浦・宗像厩舎)は、半兄にピイラニハイウェイ(交流重賞2勝)がいる。坂路では57秒6-13秒2(馬ナリ)で、併せた相手に先着。530キロある大型馬で、まだまだ変わり身を見込める。シェリトリンド(牝2、美浦・国枝厩舎)は、母がイギリスのG1勝ち馬。まだピリッとしないとのことからデビューを延ばす可能性もあるが、残り2週あれば間に合うのではないか。

新規入厩のメインは、堀厩舎お馴染みの血統であるヴェリタブル(牝2、美浦・堀厩舎)。半兄にリアルインパクト(安田記念)、ネオリアリズム(札幌記念)がいる。ネオリアリズム、レアリスタと兄は体質の弱い馬が多いが、この馬もデビューが遅くなったのは、そのあたりが影響しているのかもしれない。ゆっくり成長を促しながら使っていくことになろう。

その他では、ヘルデンレーベン(牡2、栗東・須貝尚厩舎)。半兄のブラヴィッシモは阪急杯3着など5勝を挙げている。再入厩組ではイムノス(牡2、美浦・尾関厩舎)。ドリームパスポート(G1・2着3回)の半弟で、父がディープインパクトに変わったことで更に期待感は上がっている。順調に行けば、東京開催でデビューとなる。

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億超えディープ・サトノルーラーが中山芝2000mに登場!