重賞3勝のトウカイトリックが引退 天皇賞(春)は8年連続出走

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2012年のステイヤーズS(G2)など、3000m以上の長距離重賞で3勝をあげたトウカイトリック(牡12、栗東・野中厩舎)が、2月8日(土)付けで競走馬登録を抹消することが発表された。

04年の8月にデビューしたトウカイトリックは、クラシック路線にこそ乗れなかったものの、4歳春の阪神大賞典で、同世代の3冠馬・ディープインパクトの2着と好走。その後は長距離路線に的を絞り、07年のダイヤモンドSで重賞初制覇。
以降は長距離路線における顔として息の長い活躍を見せ、約10年の現役生活で積み重ねたキャリアは63戦。2012年には10歳ながらステイヤーズSを勝利し、中央競馬の平地重賞勝利最高齢の記録を達成した。2006年からは天皇賞(春)、阪神大賞典のいずれも8年連続で出走しており、これはJRA同一重賞最多出走&最多連続出走記録となっている。
明け12歳となった今年も年初のマラソンレース、万葉Sで4着と好走。続戦も検討されていたが、長い現役生活にここでピリオドを打つこととなった。今後は京都競馬場で乗馬となる予定。

02年生まれの同馬は、ディープインパクト、オルフェーヴルという2頭の三冠馬と対戦経験のある歴史の生き証人とも言える存在。なお、トウカイトリックの引退で中央競馬のエルコンドルパサー産駒は姿を消すこととなった。
馬主は内村正則氏。生産者は三石町の土田扶美子氏。馬名の意味由来は「冠名+策略」。JRA通算獲得賞金は5億5038万8000円(付加賞含む)。

≪関連リンク≫
トウカイトリックの野中賢二調教師インタビュー
:(ラストランとなる万葉S出走前)

トウカイトリック
(牡12、栗東・野中厩舎)
父:エルコンドルパサー
母:ズーナクア
母父:Silver Hawk
通算成績:63戦9勝
重賞勝利:
12年ステイヤーズS(G2)
10年阪神大賞典(G2)
07年ダイヤモンドS(G3)