【2回札幌】キーフォーサクセス…小平奈由木の注目新馬レポート

キーフォーサクセス
(牡2、美浦・田中厩舎)
父:キングカメハメハ
母:ダンスパートナー
母父:サンデーサイレンス

昨年もディープインパクトには及ばなかったものの、2年連続してリーディングの2位をキープしたキングカメハメハが父。産駒のJRA通算勝利数は1000勝を突破した。コンスタントに勝ち上がるうえ、豊富な成長力にも定評があり、ローズキングダム(朝日杯FS、ジャパンカップ)、ルーラーシップ(クイーンエリザベス2世C)、歴史的な名牝のアパパネ(阪神JF、桜花賞、オークス、秋華賞、ヴィクトリアマイル)をはじめ、スプリント部門へはロードカナロア(スプリンターズS2回、香港スプリント2回、高松宮記念、安田記念)、ダート路線にベルシャザール(JCダート)、ホッコータルマエ(かしわ記念、帝王賞、JBCクラシック、東京大賞典)、ハタノヴァンクール(ジャパンダートダービー、川崎記念)、タイセイレジェンド(JBCスプリント)と、様々なカテゴリーに一流馬を送り出している。この世代からも大物の誕生が待たれる。

母ダンスパートナー(その父サンデーサイレンス)はオークスやエリザベス女王杯を制した名牝。その半兄にエアダブリン(重賞3勝)、弟妹にはダンスインザダーク(菊花賞)、ダンスインザムード(桜花賞、ヴィクトリアマイル)がいる超一流のファミリーだ。同馬の姉兄にダンスオールナイト(5勝)、フェデラリスト(中山記念、中山金杯)、ロンギングダンサー(現4勝)ら。社台サラブレッドクラブにて総額5000万円で募集された。

社台ファームでの乗り込みは順調に進行し、7月20日、函館競馬場へ移動。25日のゲート試験を1回でクリアすると、入念に追い切りを重ねてきた。晩生の産駒が多い母ではあるが、徐々に気性的な若さが薄れ、追われてからの反応も良化。8月21日には札幌競馬場に移動。先週の芝コースでも伸びやかな動きを披露し、予定どおりに出走態勢が整った。

9月6日(土)、札幌の芝1500mにスタンバイ。入厩当初より熱心に調教を付けている村田一誠騎手で。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。