テン良し、中良し、全て良し!ロットリーが楽勝!!

ロットリー

14年8月30日(土)2回小倉9日目5R サラ2才新馬(芝1200m)

ロットリー
(牝2、栗東・藤岡厩舎)
父:スウェプトオーヴァーボード
母:レスリーズラブ
母父:Combat Ready

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スタートを真っ先に出てスッと先行。道中も外からアローシルバーに来られても全然平気。十分に息をいれて4角を廻る時には肩ムチで促しただけ、先頭となった直線1Fを過ぎてからで左ステッキを1発だけ軽く入れただけ。ゴール前は流し気味でさえあった。
2着には3番手のインを進んでいたグランディフローラが、外へ出していい伸びを見せていた。
今週からBコースへと替わって、スピードたっぷりとまた切れのある馬の舞台となった様子だ。

勝ったロットリーは、逃げた馬だけに当然に内ラチ沿い。そして2着も道中は内ラチ沿いでレースを進めたグランディフローラ。逃げたロットリーの真後ろでレースを進めていた馬である。直線で外へ出して来ての終いの伸びだったが、前を行くロットリーが衰え様のない脚色であり、届くどころか2着確保の内容だった。
前半3Fが34.5で上がりが35.2と、少し遅いぐらいのほぼイーブンペース。今週から残す2週間はBコースへ、外へ出て来ている。内もしっかりと伸びる馬場コンディションとなっていた。
火曜の朝に藤岡健師に話を訊く機会があった。『ロットリー』とはフランス語で《宝くじ》だそうで、大当たりを狙ってのネーミングだと理解する。着差以上の強さでもあり、大いに楽しみな馬であろう…。


ではレースを振り返ってみよう。1番人気のキタサンロングランもそんなに悪いゲートの出ではなかった。さあこれからと言った3完歩目ぐらいから、まるでブレーキをかける様な突っ張り方をしていた。どうやら物見をして躊躇した様だ。外の馬のダッシュ力で、いつの間にか後ろには数頭しかいない位置になっていた。それからは中団まで取り付くのが精一杯。直線でも最内を伸びれば十分、掲示板がある差しかないのに気を使っていて、最後まで脚を温存気味だった。
2番人気は2着のグランディフローラ。前が2頭で雁行気味の真後ろの3番手で3角を迎えている。内で脚を貯めており直線で弾ければであったが、ラスト1ハロンからは前と同じ様な脚色であり、最後はつき放された。
3番人気のエンデヴァーは、スタートが今ひと息。出た瞬間には後ろにはあまり馬がいなかった。その後で押して押してと進軍が始まり、1F過ぎには前から5頭めまで進出。その後もやや渋い手応えながらの先行だったが、肝心の直線でまったく反応してなかった。

今まで小倉2歳新馬戦は九州産を除いてはフルゲートどころの話ではなかったが、一遍に馬が増えた。これも秋が近づいている証拠か。
勝ったロットリーは、402キロの小柄な牝馬。トレーニングセール出身の馬であり、これぐらいは当然の仕上がりか。行った馬が1,3着で、3番手の馬は2着と前残りの流れ。そんな中でティーエスアルストが、内へ凭れながらもなかなかいい脚色。これは変わってくる可能性大であろう。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。