まるで古馬!クロスクリーガー、直線で2秒1もチギってみせた!!


クロスクリーガー

14年9月27日(土)4回阪神5日目6R サラ2才新馬(ダ1800m)

クロスクリーガー
(牡2、栗東・庄野厩舎)
父:アドマイヤオーラ
母:ビッグクィーン
母父:ブライアンズタイム

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逃げたのが、ここも松若Jノースウィナー。マイペースの逃げで、前半の1000mを1.04.1といいペースで行く。そんなゆったりした流れでも、フォルゴラーレの手応えはシンドイもの。その外のバンペイユも、鞍上の川田Jが馬の背中で踊っている。逆に4番手の内で、それこそジッとしているのがクロスクリーガー。かなり手応えの良さが目立つものだった。
4角を廻って逃げるノースウィナーと2番手トップリバティの間を、スッと器用に抜ききって行くクロスクリーガー。そこからが凄い脚で伸びていく。最後は強め程度のフィニッシュながら、大差の表示が掲示板にあがる。ここまで差が開く新馬戦は、なかなか見られない。


そのクロスクリーガーは、流していながら最後の1ハロンが12.0ジャストなのである。追っていたら、いか程の数字をマークしたのだろうかと思える。
終わってみれば、1番人気の支持のクロスクリーガー。庄野厩舎の今年の2歳馬は、9頭おろして4頭めと勝ち上がり率がなかなかにいい。
《十字・戦士(仏)》とJRAのデータファイルに馬名の意味が書いてある。その通りに強靭な戦士の様である。ブライアンズタイムの血筋で、ときおりダートで強い馬が出る時があるが、まさしくそんな感じである。いや、芝でもいいのかも知れない。
過去にダートでデビューしていながら、芝へ上がってからがなお凄かった名馬が2,3頭観ているが、そんな強烈なインパクトを残したデビュー勝ちであった。

フォルゴラーレは、向こう正面から鞍上の手が動くほどについて行くのに苦労していたし結果も8着だったが、バンペイユも3角あたりから、これまた苦しい追走ぶりであった。しかしこちらはそこから終いも伸びてきて、ノースウィナーにクビ差まで迫る3着。だが、何と言っても勝ち馬しか目立たたないレースであった。
次なるレースがどこになるのか芝はどうなのか、庄野師に後日、質問するのを楽しみとする。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。