【秋華賞】レッドリヴェール 今回はイチかバチかの戦法で

16日、秋華賞(G1)の追い切りが栗東トレセンにて行われた。レッドリヴェール(牝3、栗東・須貝尚厩舎)は福永祐一騎手を背に、坂路で僚馬ラインハートとの併せ馬を敢行。雨の影響で重さが残るチップをものともせず、最後まで手応え十分に4F55.1-39.8-25.5-12.4秒をマークし、2馬身ほど先着を果たしている。

「非常に坂路のコンディションが悪い中、最後の伸び、反応は良かったです。理想的な追い切りができたんじゃないかな」と福永騎手も満足の最終追いとなった。

昨年は3戦無敗で2歳女王に輝いたが、今年はここまで3戦全敗。桜花賞こそ自身の能力は示したものの、ここ2戦はいずれも不完全燃焼の内容。今回、「馬群に入れて、ストレスのかかる競馬をさせる」と陣営は予告。正念場を迎える一戦で、女王の闘志は果たして甦るか。

レッドリヴェール

写真左がレッドリヴェール


10月19日(日)に行われる秋華賞(G1)の共同記者会見が、栗東トレセンにて行われた。

レッドリヴェールに騎乗予定の福永祐一騎手の一問一答は以下の通り。

●イチかバチか 窮屈な位置で攻めた騎乗を

-:今回の秋華賞は巻き返しを図る一戦にもなると思いますが、改めて前走のローズSから振り返っていただけますか。

福永祐一騎手:ペースは遅かったんですけど、外目のいつでも動けるポジションで、ある程度前を射程圏に入れられたんでね……。正直、“ちょっと負けすぎたな”という印象は受けました。休み明けでしたが状態は非常に良かったのでね。良い結果が出せると思っていたのですが、案外な結果に終わってしまいました。

-:精神面や性格面など、陣営と敗因について話をされる中で、掴めるモノはありましたか?

福:“外目のスムーズな位置では、もしかするとあまり集中できないのかもしれないな”という話にはなりました。今回、秋華賞に臨むにあたって、前が詰まるかもしれないですが、窮屈な位置に馬を入れていって、闘争心を掻き立てる騎乗のほうが良いんじゃないかということになりました。

枠がまだ決まっていないので何とも言えませんが、“外目を回るよりは、窮屈でストレスのかかる競馬を”という指示は受けています。


-:そういった意味では、京都内回りの芝2000mというコース形態はどう影響しそうですか。

福:詰まりやすいコース設定なので、直線でスペースが無くて追えなくなるというリスクはありますが、スムーズに回ってきて(結果的に)走らないよりは……。イチかバチかの競馬になるかもしれませんが、G1の舞台ですから、ある程度攻めた騎乗をしたいと思っています。

レッドリヴェール

-:追い切りに関してですが、坂路で単走で追われました。どのような指示、感触だったかを教えて下さい。

福:併走相手を後ろから追いかけて、最後1ハロンをしっかり伸ばすという指示だったんですが、非常に坂路のコンディションが悪い中、最後の伸び、反応は良かったです。理想的な追い切りができたんじゃないかなと思います。

-:乗っていて、この馬の素質はひしひしと感じる部分はあるのでしょうか。

福:素質がなければ、このような成績は残せていないとは思うので、能力があるのは分かっているのですが……。僕が乗せてもらってからの2戦で良い結果を残せていないので、何とか今回は良い結果を出したいという思いが強いです。

-:中3週でレースに挑むのは初めてとなりますが、乗ってみて何か感じる点はありましたか?

福:その点は僕が不安に思っても仕方がないところで、厩舎はキッチリと仕上げてくれていますし、レースで動けるものだと思って僕は騎乗します。

-:あのハープスターを2歳時に破っているG1ホースです。たくさんのファンが、この秋華賞での巻き返しを望んでいます。ファンの方々へ抱負をお願いします。

福:体調は良いですし、このままで終わる馬だとは思っていないのでね。何とかここで良い結果を出して、この馬の名誉を挽回できればと思っています。