【菊花賞】ワンアンドオンリー 橋口弘次郎調教師一問一答

10月26日(日)に行われる菊花賞(G1)の共同記者会見が、栗東トレセンにて行われた。
ワンアンドオンリー(牡3、栗東・橋口厩舎)を管理する橋口弘次郎調教師の一問一答は以下の通り。

●未知の3000m、一抹の不安も

-:今日の調教の指示、内容を教えて下さい。

橋口弘次郎調教師:今日は横山典さんに乗ってもらったのですが、いつもの通り、併せ馬で「最後の1Fを追ってくれ」という指示を出しました。

-:動きはご覧になっていかがでしたか?

橋:上がってきてから「変わりないだろう?」と聞いたら、「いや、良くなってますよ」と及第点をいただきましたので、体調面においては何ら心配ない動きでした。

-:馬体重は前走がマイナス4キロと少し減っていたのですが、そのあたりの部分も気にしなくて良さそうですか?

橋:そうですね。カイ食いは旺盛な馬ですから、何ら心配はしていませんけどね。前走は放牧明けでしたから、若干プラス体重になっているかな、という想定でしたけど、逆に4キロ減っていたのは意外でしたね。今回も似たような感じではないでしょうか。

-:前走は強い勝ち方だったと思いますが、その評価をしていただきたいと思います。

橋:強い勝ち方といえばそうですけどね。しかし、完全な負けパターンで、結果的に勝ちましたけど、肝を冷やしましたね。やられた、と思いました。まあ、あの辺がダービー馬の貫禄というか意地というか、それを見せてくれたような気がしましたね。

-:ひと夏越してのダービー馬の貫禄という部分、馬体か何かで感じる部分はありますか?

橋:馬体的にはあまり変わりないんですけどね、神戸新聞杯を勝ったこともあって、最近は貫禄が出てきたかなという気もします。G1ゼッケンのせいでしょうかね。

-:今日も注目度が凄いのですが、いよいよ菊花賞に向けて、どうですかこの雰囲気は?

橋:そうですね。もう1番人気になるということは想定してましたからね。嬉しい反面、やっぱり不安も頭を相当よぎってますよ。

-:その不安という部分は?

橋:まずやっぱり、未知の3000mですから、この距離に適性のある馬がどこかに潜んでいるかもしれませんし、その辺は心配ではあります。

●ダービー馬たる競馬を

-:そんな中でどんなレースを期待していますか?

橋:もうひと言で言ったら、ダービー馬らしいレースをしてくれたら良いと思っています。

-:ダービー馬らしく、シッカリと結果を出してと。

橋:はい。あまりにも着順が悪い結果でしたら「ダービーの時だけだったか」と後ろ指を指されるようじゃダメですから。まあ、それは100%あり得ません。上位争いは必ずやってくれると思っています。勝つとなると勝ち馬は1頭しかいませんから、それまでは何とも言えませんが、上位争いをしてくれることは間違いありません。

-:お父さんのハーツクライは菊の舞台では1番人気。悔しい結果ではありました。

橋:あの時は人気先行といいますか、ダービー2着、神戸新聞杯3着。その流れで1番人気に推されましたが、当時はまだ馬に実が入っていないというか、緩い感じの馬体でしたから、1番人気になったこと自体が意外でした。結果はご覧の通りでしたからね。

-:その仔で制覇という夢も膨らんでくると思います。

橋:そうですね。それはもうダービーで成就しましたからね(笑)。そこまで考えてませんけど、いい競馬をしてくれたらいいな、とぼんやりは思っています。

-:京都の3000mに合わせるような馬体の作り方というのは意識された部分があるのでしょうか?

橋:体系的にはどちらかというと長手の脚長ですから、ステイヤータイプの体型ですね。血統的な背景もハーツクライの仔ですから。ブルードメア(母父)にタイキシャトルが入っていますから、そちらの心配をされる向きもあるのですが、ダービーの走りを見ていましたら、3000mがマイナスになるということはあまり感じていません。

-:それでは最後に、この1冠にかける、2冠馬になる思いを伺いたいと思います。

橋:何と言ってもダービー馬ですからね。ダービー馬らしい走りは必ずしてくれますので、皆さん応援よろしくお願いします。