ダート新時代の到来 コパノリッキー威風堂々の逃走劇!

11月3日(祝・月)、盛岡競馬場で行われたダートの祭典 第14回 JBCクラシック(Jpn1)(3歳上 定量 1着賞金:8000万円 ダート2000m)は、田辺裕信騎手騎乗の3番人気・コパノリッキー(牡4、栗東・村山厩舎)が優勝。勝ちタイムは2:00.8(重)のレコード。

2着には3馬身差で1番人気・クリソライト(牡4、栗東・音無厩舎)、3着には半馬身差で2番人気・ワンダーアキュート(牡8、栗東・佐藤正厩舎)が続いた。

約4ヶ月ぶりの実戦。それでも、上半期にG1を2連勝した実績を、改めて証明してみせた。中央馬6頭全頭がG1馬という豪華キャストも、外枠を物ともせず序盤から先手を主張。道中は他馬を引き連れるような形だったが、直線では後続をみるみるうちに突き放し、3馬身差のV。レコードのおまけ付きとなった。

「理想は番手の競馬。ハナへ行った時は大丈夫かな、と思いました」と村山明調教師は戦術面の相違を明かしたが、当人の田辺裕信騎手は「馬場を見てこい、とスプリントに(オーナーの)コパさんが乗せてくれたのですが、内側は水が浮いている馬場。水がある馬場のほうが、スピードは出るでしょう。『逃げる』とも言っていませんし、『逃げない』とも言いませんでしたよ」と、したり顔で決め打ちの競馬を振り返る。
そんな主戦を、オーナーであるDr.コパこと小林祥晃氏は「リッキー自体が脳天気。フェブラリーSといい、平然と逃げられる、脳天気な田辺くんとあっているんでしょう」と評するが、大一番でも物おじしないタッグの走りが光った。

コパノリッキー

帝王賞では0.4秒差の2着に屈し、距離不安、休み明けが不安視されたことも確か。しかし、終わってみれば、名だたるメンバーを退けてのG1・3勝目。コパノリッキー時代の到来に期待が集まる。「本当は南部杯を使いたかったのですが、暑さに弱い馬。体調が整わず、ここに目標を切り替えたのです。今後はチャンピオンズCを目指したいですね。潜在能力は高いですし、もうワンランクアップできるんじゃないかと見ています」とトレーナーは語るが、「1600mの方が乗りやすいことは確かですが、距離がダメなわけではありません」と田辺騎手。更にメンバー強化となる次戦へ向けても、距離適性に前向きな見通しを語る。

今年だけでG1・3勝をマークし、これ以上ない成績にも映るコパノリッキーだが、次戦は真のチャンピオンを見極めるべく、雌雄を決する一戦に違いない。堂々たる秋のスタートをきったダート界の主役候補の走りに、今後も目が離せない。

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コパノリッキー
(牡4、栗東・村山厩舎)
父:ゴールドアリュール
母:コパノニキータ
母父:ティンバーカントリー
通算成績:12戦7勝
(うち地方成績:4戦3勝)
重賞勝利:
14年JBCクラシック(Jpn1)
14年かしわ記念(Jpn1)
14年フェブラリーS(G1)
13年兵庫チャンピオンS(Jpn2)

コパノリッキー

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