【5回京都】マキシマムドパリ…小平奈由木の注目新馬レポート

マキシマムドパリ
(牝2、栗東・松元厩舎)
父:キングカメハメハ
母:マドモアゼルドパリ
母父:サンデーサイレンス

2年連続してチャンピオンサイアーに輝き、ディープインパクトの登場後も勝ち鞍を伸ばし続けるキングカメハメハの産駒。コンスタントに勝ち上がるうえ、豊富な成長力にも定評があり、ローズキングダム(朝日杯FS、ジャパンカップ)、ルーラーシップ(クイーンエリザベス2世C)、歴史的な名牝のアパパネ(阪神JF、桜花賞、オークス、秋華賞、ヴィクトリアマイル)をはじめ、スプリント部門へはロードカナロア(スプリンターズS2回、香港スプリント2回、高松宮記念、安田記念)、ダート路線にベルシャザール(JCダート)、ホッコータルマエ(かしわ記念、帝王賞、JBCクラシック、東京大賞典)、ハタノヴァンクール(ジャパンダートダービー、川崎記念)、タイセイレジェンド(JBCスプリント)と、様々なカテゴリーに一流馬を送り出している。2歳ではミュゼスルタン(新潟2歳S)がタイトルを奪取。新たな大物の誕生が待たれる。

母マドモアゼルドパリ(その父サンデーサイレンス)は6勝を挙げた活躍馬。その兄妹にブラックカフェ(6勝)、ハシッテホシーノ(3勝、フローラSを3着)らがいる。祖母アドマイスは米G1・オークトリーターフチャンピオンシップSの覇者だ。グリーンファーム愛馬会の所属。募集総額は1400万円だった。

社台ファームでの基礎固めを経て、9月13日、トレセン近郊のグリーンウッド・トレーニングへ。10月17日の入厩後は順調にペースアップされた。31日にゲート試験をクリア。ひと追いごとに良化がうかがえ、先週の坂路では4ハロン52秒6をマークした。ラストも12秒6でまとめ、非凡な能力をアピールしている。

注目のデビュー戦は11月30日(日)、京都の芝1800m。追い切りにも跨り、乗り味を絶賛している藤岡康太騎手で。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。