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今年の初陣、コパノリッキーが4馬身差の圧勝!!
2015/1/27(火)
15年1月25日(日)1回中京4日目11R 第32回東海S(G2)(ダ1800m)
コパノリッキー
(牡5、栗東・村山厩舎)
父:ゴールドアリュール
母:コパノニキータ
母父:ティンバーカントリー
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58キロと、他馬よりも1キロもしくは2キロ重い斤量であるコパノリッキー。過去1年間のG1勝ち馬は、2キロ増の別定戦。
57キロのニホンピロアワーズが先手を取って行く。2番手にピタっとつけたコパノリッキー。1000m通過が1.01.2と穏やかな流れのまま3角を廻り、4角手前で自然と先頭に立っていく。直線に入ってラスト400mからゴーサインを出して後ろとの差を広げていった。2着争いが熾烈となった。4角で抜群の手応えだったグランドシチーと、離れた最後方を追走していたインカンテーションが追い上げてきて、最後はハナ差のデッドヒートであった…。
いつも中京競馬場のパドックは、風がまともにアゲインストとなって寒さがひとしおなのだが、今日はまあ穏やかである。日なたは暖かいほどだ。いつもなら正しい位置で見る様に心がけているのだが、今日は後半が連続騎乗の武豊Jである。レース後の感触を訊いてからパドックへと駆けつけるのだが、今日はその時間が取れない。だからパドックの裏側から周回する馬を観ていた。
コパノリッキーの数字が増えているのなんて事は、これっぽっちも知らなかった。と、いうか《実にスッキリといい体のラインだな~》なんて思っていたぐらい。
《ニホンピロアワーズ》はドッシリし過ぎていて、まるで走る気がないな~とか、《ナムラビクターは気合乗りが凄いな~》なんて勝手に能書きを頭に描いていた。そして明るいスタンド側のいつもの席にて観戦である。
当然に目線はコパノリッキーに合わせている。《あ、躓いた!》と、ちいさな事でも見逃さぬ。後でPVで観ても、ほんの些細な程ではあるが、ガクッとやっていた。むしろインカンテーションとソロルは、ガックンと大きく躓いているのが後で判る。
驚いたのは、ニホンピロアワーズが先手を取って出て行ったことだ。《パドックでは眠れる獅子だったのか~》なんて思いながら、最初のカーブへ入っていく後ろ姿を観ていた。
コパノリッキーはすぐに2番手をキープできたし、最初のカーブへの入り方もとても上手くいった様子だ。また一方で最後方、それもブービーの馬から2、3馬身ぐらいの処にいるインカンテーションに気がつき、驚きもした。《このコースはダメなんだろうか?》なんて頭の中で文章を書いている。
向こう正面に入って淡々と流れて行く。ナムラビクターが3番手の内に入れている。《小牧Jはポジションニングが巧いな》、なんて思ったりする。相変わらず、インカンテーションだけがポツンと馬群から置かれている。
3角から4角の間にある建物が、本当に邪魔である。たいがい高い処から観ているのだが、それでも一瞬、馬群が見えなくなる。《なんでオーロラビジョンでレースを観なければならないの》、なんていつも思う事である。
再び現れてきた馬群では、ニホンピロアワーズの外へ楽な感じで並び加減なコパノリッキーが見えた。内でナムラビクターはやや手応えが悪くなっている。馬群の真中ぐらいの外目にいるグランドシチーの手応えがやけにいい。カーブを廻ってくる時に、1馬身と前に出だしたコパノリッキー。その他の後ろの馬の手応えが、おしなべて悪い。2馬身、3馬身と離しながら、武豊Jが左ステッキを抜いた。ラスト1ハロンあたりまで、数発のステッキを入れてうながしている。
2着争いが4、5頭が熾烈である。最内からソロル、その外をマイネルクロップの白い馬体。マイネルバイカも頑張っている、外からグランドシチーの脚色がいい。
ラスト100m手前あたりで、武豊Jはステッキを入れるのを止めてチラリとオーロラビジョンを観た様である。グランドシチーが単独2着かと思えた処へ、インカンテーションが猛然と追いこんできて、2着争いが写真となった。
地下の検量室前。コパさんは今日はお見えでなかった。村山師と握手をしていただく。そしてあわただしくインタビュー、ウイナーズサークルへ移動する関係者。
PVで観たりする。中山のAJCC杯のゴールドシップの負けっぷりに驚いたりしていた。武豊Jともあまり話す時間がなかった。
翌日に新聞等で知ったのだが、最後の1ハロンが13.2とかかっていた。最後の1ハロンを流していたのなら判るが、ラスト100mまではステッキを入れていた。今週水曜の調教の時に、武豊Jにその事を訊かねばなるまい。
とりあえずは、このレースを勝てた喜びにひたっていたい…。
平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。
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