成長遂げたヌーヴォレコルト 今後は安田記念、宝塚記念を視野に

●3月1日(日) 2回中山2日目11R 第89回中山記念(G2)(芝1800m)

牡馬相手にどれだけやれるのか、試金石の一戦としてレースに挑んだヌーヴォレコルト(牝4、美浦・斎藤誠厩舎)。3ヶ月ぶりの実戦、悪天候による馬場コンディションの悪化といった不安材料もあったが、それも杞憂に終わった。牡馬の一線級をものともしない勝利に管理する斎藤誠調教師は「力を信じていましたからね」と笑顔を見せた。

昨年は牝馬三冠で全て3着以内と存在感を示し、中でもオークスではハープスターを破る大金星。秋華賞、エリザベス女王杯では惜しくも2着となったが、いずれも着差はわずか。指揮官も「勝ちに行っての結果」と悲観はしていなかった。それでも、結果には満足せず、さらなる飛躍のためにも今年は牡馬との対戦を求めた。

そして、迎えた初戦。「休み明けでも仕上がりは良かった」との言葉通りにスタートから成長した姿を見せる。ゲートが開くと、1頭だけ飛び出す好発進。そこから2番手集団の内側につけると、鞍上の岩田康誠騎手は「立ち回りが上手いし、しっかり走ってくれたね」と道中のレースぶりを評価した。

直線に入り、外に持ち出そうとするもスペースが空かなかったが、ここは岩田騎手の好判断で「一か八か最内を突いた」と狭いスペースを強襲。ジリジリと差を詰め、最後はクビ差交わしてみせた。これにはロゴタイプに騎乗していたC.デムーロ騎手も「勝った馬が強かったね」と褒め称えるしかなかった。

レースを振り返り、師は「タイトな競馬になりましたが、勝負根性が素晴らしいし、心配していた馬場も克服できました。価値ある内容でしたね」と手応えを感じた様子。今後のローテーションについては「ひとまず、次走はヴィクトリアマイルです。その後は安田記念、宝塚記念まで頑張って欲しいですね」とプランを明かした。ヌーヴォレコルトの挑戦はまだまだ始まったばかり。まずは昨秋、逃した女王の座を奪い取り、再びの牡馬撃破といきたいところだ。

ヌーヴォレコルト

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