【桜花賞】TR快勝のココロノアイ「この馬の強さを実感」

4月12日(日)に行われる桜花賞(G1)の最終追い切りが、栗東トレセンにて行われた。
ココロノアイ(牝3、美浦・尾関厩舎)を管理する尾関知人調教師の一問一答は以下の通り。

●思惑通りのローテをこなせた身体能力

-:まずは、ココロノアイの今日の最終追い切りは、どのような指示を出されたのでしょうか?

尾関知人調教師:先週木曜の1週前でしっかりやれた部分があったので、あとは体調を整えるというイメージですかね。

-:先週も力強い動きでしたが、今日の動きはいかがでしたか。

尾:幸い今日は雨が降って坂路も時計がかかっていたので、逆に折り合いやすかったかな、と。前半から思っていたよりも折り合っていました。最後はほぼ馬なりのような感じですが、しっかり真っ直ぐ走っていたので、良かったと思います。

-:前走の今年緒戦のチューリップ賞と比べても、上積みは見込めるということでしょうか?

尾:そうですね。一回使った分の上積みはあると思います。

ココロノアイ

▲栗東トレセンへ駆けつけ、追い切りを見守った尾関知人調教師


-:チューリップ賞は桜花賞の前哨戦とも位置づけられていますが、重馬場のなか力強い競馬を見せてくれました。尾関調教師はどのようにご覧になりましたか?

尾:あのレースは位置づけとして結果を求めるよりも、この後に桜花賞・オークスと続く中で、順調なステップとしていければいいなと思っていました。そこで、しっかりとした結果が出せたことに、改めてこの馬の強さというのを実感しました。

-:レースをご覧になっていて、去年からの成長というのは見られましたか?

尾:輸送して10キロ増だったのですが、もともとトレセンでは20キロ近く増えていたので、もうちょっと増えているかと思っていました。それでも追い切りをやって土曜日の競馬ですからね。レースも前2走と比べて折り合いがついていました。もちろん結果としても勝ってくれましたし、凄く成長を見せてくれたと思います。

-:デビューから成績もかなり安定していますが、改めてココロノアイの強さというのはどんなところにあるのでしょうか?

尾:ひとつは健康というところで、桜花賞・オークスに向けてオーナーと相談しながら、どういうローテーションを組んだら一番いいだろうか、という部分を全て思い通りに走ってくれて、尚且つ結果も伴ってくれたと。健康でないとできないことですからね。その中で、アルテミスSは型破りなレースでしたが、ああいった心肺機能の高さが長所だと思っています。

ココロノアイ

▲8日朝、最終追い切りを行うココロノアイ


●相手関係よりも自らの競馬を

-:今年の桜花賞は無敗馬3頭を含む非常に楽しみなメンバーになりましたが、そのあたりの相手関係はどうでしょうか?

尾:本当に百花繚乱と言うか、自分ももともと競馬ファンからこの世界に入ったので、凄く外から見たら面白いレースだろうと思います。この馬自身は気性的に難しい部分がありますので、横山ジョッキーとも話していますが、この馬の気持ちと体をレースに持っていくことが念頭なので、相手がどうこうというのはあまり考えないようにしています。

-:先週、先々週と雨が降ったりして阪神競馬場はタフな馬場状態になっていると思いますが、前走からもそのような馬場は得意と見てよろしいでしょうか?

尾:重馬場がどこまで得意と言えるかはわかりませんが、あれだけしっかり走れたのは、この子の気持ちの強さが大きいと思います。そういうタフな馬場を経験していると言うのは、してない馬に比べれば強味となるので、対応できると思います。だからと言って、良馬場で走れない馬ではないので、どんな馬場でもこなせると思っています。

-:尾関厩舎にとっても初のG1勝利が手の届くところまできています。改めていかがでしょうか。

尾:手に届くというのはとんでもないですが、ココロノアイにとっては最初で最後の桜花賞になるので、まずはそこに向けて無事にゲートインさせるまでが仕事だと思っています。

ココロノアイ

-:本当にこの桜花賞を楽しみにしているファンも多いと思いますので、最後にメッセージをお願いします。

尾:ウチの馬を自分たちは一番強いと思っているのですが、そういう馬がたくさん出てきて、凄く盛り上がるレースだと思います。レース自体、皆さんも参加していただきたいですし、またココロノアイも応援していただけたらと思います。

-:ありがとうございました。

(代表以外からの質問として)

-:前2走は美浦から直前に輸送しての競馬でしたが、今回は栗東滞在です。栗東でこれまでと調整過程を変えたりという部分はあるのですか?

尾:それを含めて、レース後に放牧しないで競馬に臨むというのも初めてなのですよ。美浦ではなく、いつもと違う栗東に入ることで、気持ちがリフレッシュできるかなという部分もあって。来た当初は「半分放牧してるよ」くらいの気持ちで進めて、その後は坂路中心でやってきた感じです。