【フローラS】ナガラフラワー「この馬の脚が使えれば」

22日、フローラS(G2)の最終追い切りが栗東トレセンにて行われた。

前走、チューリップ賞5着のアスカビレン(牝3、栗東・中尾秀厩舎)は助手が騎乗して坂路4F55.6-40.9-25.9-12.4秒をマーク。終い重点で全体の時計は目立たないが、気合を入れられたラスト2Fは時計、動きとも上々。キッチリと仕上がった印象だ。

中尾秀正調教師は「予定通りにラスト重点にやった。先週もしっかりとやれているし、これでいいよ。前走をみると真面目に走ってしまうと追ってからが案外。ジッとして末脚を生かす形がいいみたいだね」と終い勝負を示唆。「距離? 母父の血があるから、なんとも言えない。それに入れ込み癖があるし、長距離輸送もどうかな。今回も課題は多いから」と慎重に言葉を選ぶが、3走前の白菊賞、前走のチューリップ賞の内容から、直線の長い府中は合いそうなタイプ。不安視される距離もここまでなら完成度の高さで克服してしまうかもしれない。


前走、すみれS6着のナガラフラワー(牝3、栗東・高橋亮厩舎)は川島信二騎手を背にCWコースへ。馬が少ない時間を見計らっての最終追いとなったが、鞍上ともうまく折り合って6F84.0-67.2-51.8-38.7-11.9秒を馬なりでマーク。キビキビとしたフットワークが目についた。

「あまり行儀のいい馬じゃないので馬の少ない時間帯にやりました」と高橋亮調教師は苦笑いを浮かべたが、その動きは軽快そのもの。「川島ジョッキーを乗せて折り合いもついていたし、いい動きでしたね。今回は長距離輸送もあるし、意識的にゆとりをもって作ってきた。きのう(火曜)の時点で450キロ台。いくらか減るぐらいで出走させたいね。距離というよりは長い直線がこの馬には合うと思うんだ。じっくり乗って末脚を生かす形で。この馬の脚が使えれば楽しみはあるかな」と最後はニヤリ。2走前のエルフィンSは桜花賞2着馬クルミナルの2着。前走敢えて牡馬にぶつけた底力は無視できない。


ナガラフラワー

▲キビキビとしたフットワークを見せるナガラフラワー


前走、未勝利戦で1着のサダムブルーハワイ(牝3、栗東・藤岡健厩舎)は、城戸義政騎手(レースでは松岡正海騎手が騎乗予定)が騎乗してCWコースで併せ馬。未勝利のパートナーを相手にわずかながら先着を許したが、追われてからの反応は良く、5F68.3-53.4-38.7-12.1秒をマーク。2カ月半ぶりで力を出せる状態に仕上がっている。

「久々でもあるし、けさも終いまでしっかり追っておいたよ。ここまでは順調に調整してこられました。そんなに不器用って馬でもないし、左回りも問題ないと思うよ。切れる脚を生かしたいね」と藤岡健一調教師は待機策での権利獲りをうかがう。

サダムブルーハワイ

▲内から鋭い脚を見せたサダムブルーハワイ