【天皇賞(春)】キズナ 佐々木晶三調教師一問一答

佐々木晶三調教師

5月3日(日)に行われる天皇賞(春)(G1)の共同記者会見が、栗東トレセンにて行われた。
キズナ(牡5、栗東・佐々晶厩舎)を管理する佐々木晶三調教師の一問一答は以下の通り。

●マイラー化? 指揮官も勝てると思っていた大阪杯の失速

-:先ほど、追い切りが行われました。ご覧になって感触はいかがですか?

佐々木晶三調教師:良かったですよ。非常に馬場が悪いので、55秒くらいかなと思っていましたけど、53秒5と時計が出ましたからね。

-:やはり、最後はいつものように頭をグイッと下げて、推進力たっぷりでしたね。

佐:そうですね。よく頑張ってくれたと思いますよ。

-:骨折明け3走目になります。前々回より前回、前回より今回という手応えはありますか?

佐:大阪杯の時も凄く良い状態だったので、それをキープできていると思いますね。

-:その大阪杯ですが、ファンも直線で一度は「勝った」と思ったところを、差されて敗れる結果となりました。

佐:いやあ、止まりましたねえ。

-:その結果については、佐々木先生も予想されてなかったと。

佐:僕も完全に「勝った」と思ったのですが、2馬身も離されてしまってね。相手もG1馬ですし、強いメンバーではありましたが、それにしても止まってしまったなと。

-:まだ良い頃の状態ではないのでしょうか。

佐:状態は良いですよ。大阪杯の時も自信を持っていましたから。

キズナ

-:今回は3200mの長丁場に、さらには馬場が京都に変わります。

佐:京都は凄く良いと思いますが、3200mに関しては昨年の天皇賞を見てみると、(敗因が)距離なのか、それとも骨折の影響なのか。僕自身まだ分からないですね。

-:クエスチョンマークが浮かぶ部分があると。

佐:ありますね。ここ2走、上がりの数字は速いのですが、ゴール前で止まってしまっている感じは受けますね。

-:馬が徐々に変わってきた部分があるんでしょうか?

佐:ガッシリして、少しマイラー体型になってきたのかなという気もしますね。

●キズナ復権へ 平成の盾男に託す!

-:(父の)ディープインパクト自身、京都コースは非常に得意としていました。キズナはディープの仔としては、確かにマッチョですよね。

佐:500キロを超えていますし、前走なんかでも並み居るG1馬を相手に、一瞬にして先頭に立ちましたからね。そう考えると、マイラー体型になっちゃったかなという気はしないでもないですね。

-:反応が速くなっているという面もあるのでしょうか。

佐:今までは仕掛けてから結構時間がかかって、ゴール前で凄く伸びてきていたのですが、今は仕掛けると一気に力を出し切っている印象がありますね。

-:そうなると、レースでの組み立ても少し変わってくる部分が出てくるでしょうか。

佐:その辺は鞍上が武豊さんですから。すべてお任せです。

-:追い切り後に武豊騎手と何かお話はされましたか?

佐:蹴られそうになっていたので、「蹴られたら終わりやったね」と言っていましたけどね(笑)。人馬ともに無事で良かったです。

キズナ

追い切り後に談笑する佐々木晶三調教師(左)と武豊騎手(右)ら


-:ここまではすこぶる順調ですか?

佐:許容内ではありますが、やっぱり前走後に疲れは出ました。今は全然大丈夫ですが、最初の2週間ぐらいは疲れが残りました。

-:毎週のようにジョッキーも、そして佐々木先生も取材を受けられているぐらいに、キズナは注目度の高い馬です。今回の天皇賞も大勢のお客様が詰めかけることと思います。最後に一言お願いします。

佐:何と言っても、ジョッキーが(天皇賞(春)6勝の)『盾(タテ)』ユタカですから(笑)。当日は天気も良さそうですし、ぜひとも応援に来てください。