【1回札幌】プロフェット…小平奈由木の注目新馬レポート

プロフェット
(牡2、栗東・池江厩舎)
父:ハービンジャー
母:ジュモー
母父:タニノギムレット

キングジョージ6世&クイーンエリザベスSを11馬身もの大差を付けてレコード勝ちしたハービンジャーが父。重厚なヨーロッパ血脈ながら、昨年のファーストシーズンリーディングサイアーに輝いた。京成杯ではベルーフが初の重賞タイトルを奪取。この世代も優秀な繁殖を集めているだけに、新たなスターが続々と登場するに違いない。

母ジュモー(その父タニノギムレット)はダートで3勝をマーク。その姉弟にアイスドール(6勝、クイーン賞3着)、バトードール(3勝、地方2勝、ユニコーンSを2着、ジャパンダートダービー3着)らがいる。曾祖母フェアリードール(エリザベス女王杯を制し、ドバイワールドCでも2着したトゥザヴィクトリーの母)に連なる豪華なファミリー。同馬は注目の初仔となる。キャロットクラブに総額3000万円でラインナップされた。

ノーザンファーム早来で順調にペースアップ。NFしがらきを経由し、6月12日、栗東へ到着した。坂路での15-15と並行して丁寧にゲート練習を積み、7月9日の試験をパス。本格的な追い切りに移行した。16日に札幌競馬場入り。前向きな気性ながら、テンションが上がりすぎることもなく、しっかり動けている。柔軟にストライドを伸ばせるうえ、この母系らしくパワーも兼備。力の要る洋芝は大歓迎だろう。

8月2日(日)、札幌の芝1800mでデビュー。福永祐一騎手が手綱を取る。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。