輝きは母譲り!ワントゥワンが突き抜ける!!

ワントゥワン

15年7/25日(土)3回中京7日目5R 2歳新馬(芝1400m)

ワントゥワン
(牝2、栗東・藤岡厩舎)
父:ディープインパクト
母:ワンカラット
母父:Falbrav

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朝の1Rで、2歳レコードで楽勝のシルバーステートに度肝を抜かれた。ディープインパクト産駒の強さは際立っている。そしてここにもワンカラットの初めての子供、ワントゥワンがデビュー勝ちをおさめた。道中は内で脚を貯め、4角手前ではジワっと外へ出しての追い出しと、万全な進路の取りかた。最後の方は右ステッキで見せムチと、まだまだ幼さが抜けきらないなかでの勝利。まずは母同様に新馬勝ちデビューとなった。


パドックで馬を見ていても、陽だまりでは暑すぎる。影に隠れようと、後ろへ引く人が多い。そして周回する馬はやや小粒な馬が多いなと感じた。
スタートは著しい遅れはなかった。内からマルクデラポムが行き、アンシェルワープが2番手。すぐにクラリティーアイズが来て、ワントゥワンがその後ろの内で進む。クラリティーアイズが前のマルクデラポムに積極的に絡んで行く感じで流れる。前半の3Fが34.0と、けっこう流れて行く。最内にいたワントゥワンが、ジワっと外へ出して行く4角。開いた内にベルフラワーが入って行く。
そして直線。馬場の真中に出してきた馬群。内はベルフラワーだけが通る。アンシェルワープが少し出たかのラスト200m。しかし外のワントゥワンの伸び脚がそれを上廻る。1頭だけ伸びて行くワントゥワンで、興味は2着争いに。内から伸びて来るベルフラワーを抑えて、アンシェルワープが粘った。

ゴール前はオーロラビジョンで後ろを確認するぐらいの余裕だった藤岡佑Jだけに、着差以上の勝利であったのは間違いないと思える。
416キロと、母のワンカラットの472キロには遠く及ばない体のワントゥワン。だがディープインパクトの牝馬産駒だけに、これぐらいでも十分。これからローテーションはゆっくりだろうから、伸び代は十分に期待できるはず。
まずはしっかりと勝った事に意義がある。フィリーズレビューに、G3勝利2勝の母を追い越せる馬になるのか。ワントゥワンの旅路の始まりである…。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。