今年も新潟から大物誕生の予感 ロードクエスト「視野が拡がった」

●8月30日(日) 2回新潟10日目11R 第35回新潟2歳S(G3)(芝1600m)

近年の連対馬にはハープスター、イスラボニータ、ジャスタウェイ、セイウンワンダーとG1ホースが4頭。昨年の勝ち馬ミュゼスルタンもNHKマイルCで3着と、活躍馬を多数輩出している出世レース。今年ここで勝ち名乗りを上げたのは、1番人気に支持されたマツリダゴッホ産駒のロードクエスト(牡2、美浦・小島茂厩舎)だ。

デビュー戦同様、スタートがひと息で後方からの競馬。テン乗り、しかも重賞で1番人気を背負いながら道中は最後方に構えるというのは、なかなか勇気がいることだが、田辺裕信騎手は「初戦の頃からゲートの出は良い方ではありませんし、急かして馬のリズムを崩すのは避けようと思って出たなりで運びました」と自信満々にマイペースで追走。4コーナーで多くの馬が外へ進路を取ると、ガラ空きになった内へ進路を取り、痺れるような手応えで軽く追い出し。すると、瞬く間に先頭へ躍り出て、終わってみれば2着のウインファビラスに4馬身差を付ける圧勝劇をみせた。

「何かアクシデントがなければ負けることはないという手応えで、余裕を持って直線に向けました。外を回そうか内を回ろうか考えましたが、馬群が固まっていたので、外を回すリスクよりも内を回ることを選びました。重賞で、あれだけの手応えで直線に向けることは初めてだったので正直ビックリしました」と目を丸くした田辺騎手。最後は手綱を抑える余裕を見せて叩き出した上がり3Fのタイムは32秒8。2位の3着馬マコトルーメンを0秒7上回ったエンジンは間違いなく世代トップクラスのものだろう。

驚くのは末脚だけではない。父は一昨年に産駒がデビューし、ウインマーレライ(ラジオNIKKEI賞)、クールホタルビ(ファンタジーS)と2頭の重賞ウイナーやアルマワイオリ(朝日杯FS2着)らを送り出しているものの、地味な印象が拭えないマツリダゴッホ。母は地方で2勝を挙げたのみという、良血とは言い難い血統背景。昨年の北海道サマーセールで626万4000円で取引され、ロードサラブレッドオーナーズでの募集総額は1080万円(一口2万1600円)という手頃な金額の馬が、これだけのパフォーマンスを見せるのだから、やはり競馬は面白い。

「馬場状態は走ってみないと分かりませんが、調教でパワフルな動きを見せていますし、逆にこういう馬場は合うかもしれないと話していました。折り合いは問題ないタイプですし、今日の競馬でいろいろ視野が拡がったと思います」と大きな収穫を得た初重賞制覇。出世レースを制して、今後どのような路線を歩んでいくのか、非常に楽しみとなった。

ロードクエスト

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▲ゲストプレゼンターのじゅんいちダビッドソンさんとポーズを取る田辺騎手