【菊花賞】菊初騎乗ルメール&リアファル「何の懸念もない」

21日、菊花賞(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。トライアルの神戸新聞杯を快勝して菊本番に臨むリアファル(牡3、栗東・音無厩舎)は、C.ルメール騎手を背に2歳500万のブラックスピネルを従えて坂路入りし、鞍上が気合を付けると力強いフットワークでゴールまで一直線。4F51.6-38.1-25.2秒-12.9秒でアタマ差先着を果たした。

兄にクリソライト、おじにアロンダイトというダートのG1ウイナーがいる血統で、この馬自身も春まではダート路線を歩み、交流重賞の兵庫CSで2着に入る活躍を見せていたが、7月のマレーシアCで初の芝、しかも古馬を相手に準オープンを逃げ切り勝ち。重馬場での逃げ切りに、ここまではまだフロック視されたところもあったが、続く神戸新聞杯ではクラシックで活躍したリアルスティールを相手に堂々逃げ切りを収め、菊花賞の有力候補に名乗りを上げた。

最終追い切りが行われた水曜日もそうだったように、普段はテンションが高めだが、レースに行けばピタリと集中。デビューから8戦して、3着を外したのはわずかに1度と抜群の安定感を誇る。血統背景からスタミナに不安はなく、伸び盛りで迎える初のG1レース。鞍上がまだ手にしていないクラシックのタイトルをプレゼントすることが出来るか楽しみな一戦となる。



10月25日(日)に行われる菊花賞(G1)の最終追い切りが栗東トレセンで行われた。
追い切り後、リアファル(牡3、栗東・音無厩舎)に騎乗するC.ルメール騎手の一問一答は以下の通り。

●最高のコンディションで本番へ

-:今日、調教に乗られたということですが、今日の感触はいかがでしたか?

C.ルメール騎手:調教前には少し興奮しているようなところもあったのですが、コンディションは凄くいい状態だと思います。動きも良かったですし、コンディションはとても満足しています。

-:神戸新聞杯は強い勝ち方でしたが、改めて振り返って評価してみて下さい。

ル:神戸新聞杯の前に、中京でもハナを切っていいレースが出来ることが分かっていたので、自信を持って神戸新聞杯にも騎乗しました。重賞を勝てる力があるのを見せてくれたと思いますし、いいレースが出来たなと思います。

-:改めてこの馬の強さ、セールスポイントというのはどういうところでしょうか?

ル:体が凄く大きくて、力強いところが魅力だと思います。菊花賞で重要な点としてスタミナが必要だと思いますが、この馬はスタミナがあるのでその点は心配をしていません。最後もいい脚を見せてくれますし、能力も凄く高いと思っていますので、菊花賞に向けて何の懸念もないと思っています。

リアファル

▲初のクラシック獲りへ意欲を語るC.ルメール騎手


-:ここまでルメール騎手が乗って逃げているのですが、また同じように逃げる競馬になるか、それとも控えるというイメージもあるのでしょうか?

ル:前走、前々走の逃げるスタイルを変える予定はないです。この馬はスタートがいいですし、レースをコントロールして走るのがとても得意だと思いますので、前でどれくらいリラックスできるのかということと、最後にどのような脚を見せてくれるのか期待したいと思います。

-:折り合いという部分では不安などはありませんか?

ル:今までのレースを見ていただいて分かるように、折り合いに関しては、何も心配はありません。菊花賞になっても心配していません。

●JRAジョッキーとしてG1勝利を

-:ルメール騎手は菊花賞初めての騎乗となりますが、京都3000mのイメージはどうでしょうか?

ル:菊花賞に対してのイメージですが、3冠の最後のレースということもありますし、日本ではとても有名なレースですので、乗れることがとても楽しみです。馬にとって3000mというのは「挑戦をする」という意味の距離だと思いますが、春の天皇賞に乗って距離のイメージはありますのでね。こういうレースについては、道中どれだけリラックスできるかというのが重要になってきますので、その点だけを注意して乗りたいと思います。

-:今年からクラシック競走に乗っていらっしゃいますが、重みというのは感じていますか?

ル:この春もクラシックにいくつか乗せていただいて、いい馬にも乗っていたので勝ちたかったのですが、残念ながら1つも勝てなかったということで、3歳クラシック最後の菊花賞で勝てたらいいなと思っています。

-:JRAジョッキーとなって初めてのG1勝利というのも期待されていると思うのですが、そのあたりの思いというのはどうでしょうか?

ル:G1を勝つというのはとても難しいことだと思いますし、いい馬に乗っていても運がなければ勝てないと思いますので、もし、今年勝てなかったら、来年以降に期待したいと思います。

-:ファンも期待されている菊花賞になりますが、最後にファンに向けてひと言メッセージをお願いします。

ル:菊花賞は最後のクラシックです。リアファルはとてもいい馬です。G1を勝てるように応援して下さい。アリガトウゴザイマシタ。