2歳王者が古馬を粉砕 蘇ったダノンプラチナがマイル王へ邁進!

●10月24日(土) 4回東京6日目11R 第18回富士S(G3)(芝1600m)

各馬きれいなスタートを切るも、ダノンプラチナは前が進路が窮屈になって一気に最後方へ後退。この時点で諦めかけたファンもいただろう。しかし、そこは百戦錬磨のベテラン・蛯名正義騎手。「スタートで寄られて後ろからになりましたが、朝日杯を勝ったときも後ろからでしたし、リズムを崩さないようにすればいいと思っていました。サトノアラジンがちょうど前を走っていましたし、それを見ながら競馬をしました」と冷静にポジショニング。人気を背負うライバルの直後でうまく折り合って脚を溜める。

4コーナーもスムーズに回り、直線外に持ち出すと、鞍上のゴーサインに応えて一気にスパート。サトノアラジンと馬体を併せてグングン前へと迫り、サトノアラジンをクビ差交わしたところがゴール。昨年の朝日杯FS以来となる勝利は並み居る古馬の強豪を抑える非常に価値の高い復活星となった。

「京成杯AHの予定からここまで延びましたが、厩舎サイドがジックリ調整してここまで状態を戻してくれて、今までのなかでも今日は落ち着きありましたし良い状態でした。これだけ終いの脚を使えるので、これからも楽しみです」と締めくくった蛯名騎手は、意外にもこれが今年の重賞初勝利。デビュー5年目の1992年から24年連続となる貴重な勝利にもなった。

春は初戦のスプリングSこそ3着と結果を残したが、続く皐月賞は11着と完敗。ホースマンの憧れであるダービーを回避して休養に入り、復帰戦の予定だった京成杯AHも先延ばしにして迎えた一戦。まずは休養が吉と出て、世代屈指の決め手を改めてアピールした。次は淀のマイルで2つ目のG1獲りへ。復活を遂げた2歳王者が真のマイル王へ邁進する。

ダノンプラチナ

ダノンプラチナ

ダノンプラチナ

ダノンプラチナ