【エ女王杯】衰え皆無フーラブライド「去年よりも具合はいい」

11日、日曜京都11レース・エリザベス女王杯(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

前走、秋華賞2着のクイーンズリング(牝3、栗東・吉村厩舎)は、初コンビを組むA.シュタルケ騎手が騎乗して坂路で2歳未勝利のランデックアブデルを0.4秒追走。終いを脚を確かめる軽く促すと鋭く反応して1馬身ほど先着。水をたっぷり含んだ馬場で時計は目立たなかったが、リズム感のある走りで4F55.4-40.5-26.2-13.1秒をマークした。

管理する吉村圭司調教師は「予定通りですね。55秒台を考えていたし、うまくいきました。シュタルケも『追えばいくらでも伸びる』といい感触を掴んでくれていました。外回りコースはいい条件だと思います。週末の天気は気になりますが、それはみんな同じ条件ですから」と納得の表情。春は馬体減に泣いたが、ひと夏越えて心身ともに大きく成長。ミッキークイーン不在なら一気に頂点に立つ可能性も十分ある。


前走、京都大賞典5着のフーラブライド(牝6、栗東・木原厩舎)は、CWコースで助手を背にして6Fの単走追い。半マイルから徐々にピッチを上げ、直線一杯に追われるとゴールまで力強いフットワークで80.2-64.7-50.8-38.2-12.8秒をマーク。6歳の秋を迎えたが、その動きに衰えは微塵も見られない。

「前半がゆっくりだったので少し引っ掛かりましたね。でも、最後までビシッとしっかりと攻めの調教ができたし、いい追い切りができました。去年(4着)よりも、むしろ今回の方が具合はいいかも。そう思えるぐらい。心配なのは天気かな。愛知杯は斤量差があったにせよ、あまり動けなかったので」と武調教助手。現時点ではここがラストランとなる予定で、牡馬相手に揉まれてきた熟女パワーで最後にひと花咲かせたい。

フーラブライド

前走、ムーンライトH1着のウインリバティ(牝4、栗東・飯田雄厩舎)は助手が騎乗して坂路での最終追い。力の要る馬場を物ともせず、馬なりのまま4F54.9-39.8-25.4-12.7秒で登坂した。

夏前まで500万クラスをウロウロしていた馬が、3連勝でG1の舞台へ。緒方調教助手は「坂路の開場から10分ぐらい経っていたし、馬場が悪かったですね。そんな中でもラストは12秒台で踏ん張ってくれました。ここまで順調に調整してこれましたよ。相手も強いし、強気なことはいえませんが、このいい状態でぶつかっていきたい。先行馬はたまに穴も出していますしね(笑)。そのためにも良馬場で走らせてあげたいんですが……。天気予報が心配ですね」と馬場を気にするコメントも、デキの良さには太鼓判を押す。展開のカギも握る西の上がり馬がどういった走りを見せるか注目される。