異次元の末脚で古馬撃破ノンコノユメ ルメール哀悼のV!

●11月14日(土) 5回東京3日目11R 第20回武蔵野S(G3)(ダ1600m)

デビューから全てのレースで上がり最速をマーク。とりわけ連勝がスタートした5月の青竜S以降は上がり2位の馬と0秒5以上の差を付ける驚異的な末脚でジャパンダートダービーを制したノンコノユメ(牡3、美浦・加藤征厩舎)がハナ差の辛勝ながら58キロを背負って古馬を撃破。世代最強を改めてアピールした。

デビュー2戦目からダートを使って3連勝し、ドバイのUAEダービーでも3着に入ったゴールデンバローズ。デビューは5月と遅くなったが、あれよあれよと4連勝でオープンに登り詰めたモーニン。そしてユニコーンS、ジャパンダートダービーを制したノンコノユメと3歳勢が3強を形成した今年の武蔵野S。好位を回ったタガノトネールが古馬の意地を見せ、直線で必死の粘りを見せるが、今回も上がり2位のベルゲンクライを1秒1上回る異次元の脚でハナ差捕らえて連勝を4に伸ばした。

騎乗したC.ルメール騎手は「今日は休み明けだったことと58キロを背負っていることもあって、以前と比べて反応は速くありませんでした。道中で、今日は勝てそうだとは思いましたが、内の馬も良い感じに見えたのでしっかり捕まえようと追い出していきました。次のレースに向けてダメージを残さないように意識はしていましたし、最後はよく捕らえてくれました。ノンコノユメは素晴らしい馬です」といつものようにパートナーへ感謝。着差はハナ差だが、452キロのコンパクトな馬体で58キロを背負い、先行馬有利な脚抜きのいい馬場で勝ち切ったのは非常に価値が高く、結果的に3強ではなく『1強』だったことがハッキリと証明された。

この日は母国フランスで死者120名を超える同時テロ事件が発生。最後には「今日はフランスでテロがあったので、これについてもひとつ言わせてください。私の母国でこのようなことが起こり、とても悲しい気持ちです。日本の皆さん、これからもフランスに対してのサポートをよろしくお願いいたします」と母国への思いを口にしたC.ルメール騎手。複雑な心境の中、ひとつの壁をクリアして次なる目標はコパノリッキー、ホッコータルマエを倒して真の世代交代。『ノンコノユメ』は更に広がるばかりだ。

ノンコノユメ

ノンコノユメ

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