【ジャパンC】パンドラ牡馬斬りで地力証明 有馬参戦が有力!

●11月29日(日) 5回東京9日目11R 第35回ジャパンカップ(G1)(芝2400m)

11月29日(日)、5回東京9日目11Rで第35回ジャパンC(G1)(芝2400m)が行なわれ、池添謙一騎手騎乗の4番人気・ショウナンパンドラ(牝4、栗東・高野厩舎)が優勝。勝ちタイムは2:24.7(良)。 昨年の秋華賞に続きG1は2勝目。牝馬によるジャパンC制覇は8勝目となった。

2着にはクビ差で7番人気・ラストインパクト(牡5、栗東・松田博厩舎)、3着にはクビ差で1番人気・ラブリーデイ(牡5、栗東・池江寿厩舎)が続いて入線。

インからはラストインパクト、馬場の中目にラブリーデイ、その外にショウナンパンドラ。ゴール前まで繰り広げられた激戦を制したのはショウナンパンドラ(牝4、栗東・高野厩舎)。2015年の東京開催を締めくくるに相応しい大接戦を、見事に制してみせた。

「JCは初めて獲らせてもらうタイトル。厩舎もすごく良い状態に仕上げてくれて、あとは僕が自信を持って乗るだけ。G1で勝つのは久しぶりで、忘れかけていた感じだったので、すごく嬉しいです」と池添謙一騎手高野友和調教師も「日本語には感無量という素晴らしい言葉がありますが、その通りです。他には言い表すことのできない喜びです」と感極まった。

4着に敗れた天皇賞(秋)と同じ15番枠。その前走はロスもあり、脚を余す格好。「言い訳になりますが、前回は外枠でいいポジションがとれなかったんです。コースも距離も違いますが、天皇賞と同じ枠で競馬の神様に試されているのかと思った」と池添騎手。前回と同じ轍は踏むまいとカレンミロティックが逃げる展開も中団でじっくりと待機。3コーナーからゴールドシップらが動いて、一気に馬群は凝縮。直線を向いても馬群に包まれていたが、そこからスペースが開くと一閃。先に抜けだしたラブリーデイ、ラストインパクトをゴール前でとらえた。「今日の傾向を見ていても、ロスなく回っていこうと思っていました。ラブリーデイを観ながら進めていきましたし、馬体がぶつかっても、怯むことなく厳しい競馬に対応してくれました」と胸をなでおろすように鞍上も振り返った。

これで秋は3戦2勝。いずれも牡馬との対戦に臆することなく、果敢に挑んだ結果が実ったものだが、その成功の裏には師の確固たる信念があった。「春は産経大阪杯、ヴィクトリアマイルと使いましたが、こんなものじゃないという思いがありました。男馬でもやれることが証明したかったです。日頃から色々なレースは観せてもらっていますが、お父さんに似たのでしょうね。股関節、肩関節の可動域が広いんです。こんな馬は今の日本にいないんじゃないかと思っています」と愛馬を賞賛した。

日本競馬最高峰のレースを制し、次走にも注目が集まる。状態次第で12月27日(日)の有馬記念(G1)に挑むことが有力。ジェンティルドンナ、ブエナビスタ、ウオッカらそうそうたる名牝たちが制してきた大レースを射止めた実力を、暮れの大一番でも見せてくれるはずだ。

ショウナンパンドラ

ショウナンパンドラ

(左から)高野調教師、池添騎手、国本オーナー、担当の吉田調教助手


ショウナンパンドラ

(右)プレゼンターを務めたラグビー日本代表の五郎丸歩選手と


ショウナンパンドラ