【阪神JF】8戦目クロコスミア西浦師「まだ良くなる余地は十分」

9日、日曜阪神11レース・阪神JF(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。前走、赤松賞で2勝目を挙げたクロコスミア(牝2、栗東・西浦厩舎)は、国分優作騎手(レースでは勝浦正樹騎手が騎乗予定)が騎乗して坂路で古馬500万のステイザコースを0秒4追走。一杯に追われるパートナーを尻目に楽な手応えのまま先着を果たし、4F54.9-39.8-25.5-12.4秒をマーク。400キロそこそこの小さな馬体とは思えない力強いフットワークで登坂した。

6月の函館でデビューして今回がメンバー最多となる8戦目。ここまで1度も掲示板を外しておらず、2戦目以降は常に上がりがメンバー3位以内。2~3走前は重賞でともに0秒2差の3着に入り、自己条件の前走は好位追走から、上がり3F33秒9の脚で後続をねじ伏せる強い競馬で2勝目をゲット。他のどの馬も持っていない豊富なキャリアは大きな武器だ。

中間のカイ食いも旺盛のようで、馬体もコンパクトにまとまっており、攻めの動きからもデキには全く陰りなし。メンバー随一のキャリアガールが虎視眈々とビッグタイトルを狙っている。



12月13日(日)、阪神競馬場で行われる阪神JF(G1)の共同記者会見が栗東トレセンで行われた。
クロコスミア(牝2、栗東・西浦厩舎)を管理する西浦勝一調教師の一問一答は以下の通り

●距離が延びて真価を発揮

-:デビューは北海道で、その後もしばらく北海道で使われて、それから普通の芝の本土に戻って来たのですが、オール洋芝、そしてオーバーシードと走りを比較してどのような印象をお持ちですか?

西浦勝一調教師:洋芝と今の芝の走りと言うより、距離の適正ですかね。1200mを使ってあまり結果が出ていなかったのですが、距離を長くしてから、この馬の持ち味を生かせるレースが出来て、辛抱も出来るようになりましたのでね。それが大きなところではないかと思っています。

-:そして東京のタフなマイルで赤松賞を勝ちましたが、あのレースを振り返ってみて、どんな印象をお持ちですか?

西:本当に帰ってきてから力を付けたという感じですね。

-:その前の重賞競走、アルテミスSとは違った感じのレースをしましたよね?

西:そうですね。うまく好位につけて最後まで追い出しを我慢して、我慢して、最後は離したと。思い通りのレースをしてくれて、内容も力強いレースでした。

クロコスミア

-:素晴らしいレースだった前走から中2週となりますが、この間の調整過程などはいかがでしたか?

西:体は小さいのですが、この馬なりにカイバを食べてくれましたし、うまく疲れも取れて、今日も上がり重点でシッカリやれましたのでね。牝馬でこれだけ小さいながらにもやれたということは、まだまだこれから良くなる余地は十分あると思っています。

-:今日は上がり重点での調整と仰っていましたが、改めてその動きの評価をいただけますか?

西:400キロちょっとしかない体でここまで頑張ってくれて、また、まだまだこれから来年に向けて、クラシックに向けて良いレースをしてくれたらと思っています。

-:東京のあれだけタフなマイルで、あれだけのパフォーマンスを見せてくれました。阪神にも十分対応して素晴らしいパフォーマンスを見せてくれそうですが、その点に関してはいかがでしょうか?

西:本当にそれを楽しみにしています。

-:とにかく注目を集める一頭だと思います。レースに向けての抱負をひとこと頂けますでしょうか?

西:来年のクラシックに向けて少しでも着順を前にして、賞金を加算してくれたらと思っています。皆さんの応援をよろしくお願いします。