【NARグランプリ】最優秀賞金収得調教師賞は小久保智調教師が受賞

2月4日(木)、東京都内ホテルで、NAR地方競馬全国協会主催の「NARグランプリ 2015」が行われた。同式典で「最優秀賞金収得調教師賞」を受賞した小久保智調教師(浦和)の一問一答は以下のとおり。

-:2年連続2回目の最優秀賞金収得調教師賞を獲得されました、小久保智調教師にお話をうかがいます。前年を上回る約5億4000万円を獲得し、2位の荒山調教師の倍、稼いだことになります。この数字についてはどのような評価でしょう。

小久保智調教師:応援してくれているオーナーさんや、たくさんの愛馬が頑張ってくれているので、これでも少ないかなという感じはします。

-:2007年から浦和のトップに立ち続けていますが、どのような努力をなされてきましたか。

小:やらなければいけないことはきっちりとやる。それから、オーナーさんの「勝ちたい」という気持ちを受けて、愛馬と接するということですね。

-:勝利数では128勝、最激戦地区の南関東では4年連続のトップでした。2位は川崎の高月調教師で70勝とここにも大きな差があるのですが、「トップ」というのは普段から意識されていますか?

小:自分が預かっている馬の質を考えると、当然これぐらいは勝たなければいけないなと思っています。

-:昨年の東京ダービーでは、大舞台に3頭出し。レース前はどのようなお気持ちでしたか。

小:ダービーということで、本当に目一杯だったので、その時の気持ちはなかなか思い出せないですね。

-:結果についてはどのように思われましたか?

小:まあ、やったあというか。

-:浦和競馬所属の馬は25年ぶり、記録ずくめの中、終わってからはどのようなお気持ちでしたか。

小:ショックというまではいきませんでしたが、最後に勝ったアウトランセイコーのとき、僕はまだ学生でしたが、覚えていて「浦和所属でもダービーは勝てるんだ」と自分に言い聞かせていました。これでやっと、「南関東4場で競馬をやっている」と言えるのかなとは思いました。

-:9回目のダービー2着といったジョッキーもいらっしゃいますよね。ダービートレーナーになったわけですが、なにかお気持ちが変わったことはありますか?

小:ダービーという最高のレースを勝たせてもらったのは嬉しいのですけれども、やっぱりまだまだです。地方競馬からJRA、そして世界へという目標を持っていますし、ダービー勝った後のラッキープリンスの走りを見ていると、まだまだ自分らの力の足りないところかなと思いますし、気を引き締めて、また今年に臨んでいるという形です。

-:常々言われている「JRAの馬を倒す」ということに関して言えば、JDDではラッキープリンスは前の2頭に大きな差をつけられました。この馬のいいところ、また、中央馬を倒すために必要な部分はどのあたりでしょうか。

小:ラッキープリンス自体のことを言うのであれば、ダービーに全てをかけてしまったので、それ以降のケアが足りなかったのでこういったことになってしまっているのですが、かならず彼は復活させますし、何が足らないのかと言えば、僕らの技術もそうですし、JRAを倒すためにどのような調教をしていけばいいかというのを、日々研究していく限りですね。

-:今年の目標はなんですか?

小:毎年言っていますが、出るレース出るレース、全てをいい形で勝ちたいと、常にどんなレースでも思っています。

-:ラッキープリンスの今年のローテーションは決まっていますか?

小:いま一度まっさらな状態に戻していて、馬が何を求めているのかと言うのを探っている状況なので、先は決めていないですね。

-:2歳最優秀牡馬には平和賞を勝ったアンサンブルライフが選ばれました。この馬のいいところはどのあたりでしょう。

小:まだ成長途上でふにゃふにゃしているところもあるのですが、筋肉の反発力がいいというか、跳んでいくようなところですね。前走のニューイヤーCでは失敗しているので、反省を踏まえて進めていきたいです。

-:伺った2頭以外に今年期待の馬はいますか?

小:もちろん。まだ競馬に出ていない馬でもたくさん居ます。

-:最後に先生の厩舎としての目標をお聞かせください。

小:絶対に昨年以上の成績を残したいと思います。