菜七子騎手 女性ジョッキー史上最速の重賞騎乗は9着「雰囲気が違う」

●3月20日(日) 2回中山7日目11R 第65回スプリングS(G2)(芝1800m)

20日、16年ぶりのJRA女性ジョッキーとして注目を集める藤田菜七子騎手(美浦・根本厩舎)が、スプリングS(G2)モウカッテル(牡3、栗東・森厩舎)の手綱をとり、重賞初騎乗。道中は中団を追走し、4角でもスムーズに進路をとって、いざスパートのはずが、他馬に寄られる不利も。それでも、最後まで懇親の騎乗をみせて、9着だった。

レースを終えた菜七子騎手は「同じレースでも雰囲気が全然違いました。でも、変わることなく乗れました。『後ろからの競馬になると思う』と先生からは言われていたのですが、思っていたよりも良いスタートで流れに乗れていけました。勝ち馬と一緒に上がっていければ良かったのですが……」とレースを振り返った。

同馬を管理する森秀行調教師も8Rのマユキに続き、この日は2鞍の騎乗を依頼したが「オーナーからもいま頑張っているから乗せてあげたら、という話がありました。勝ち馬をマークしていたし、他のレースを観ても、スタートは上手いよね。今後も積極的に依頼していきたいです」と評した。

この日は重賞を含む4鞍に騎乗し、待望の初勝利とはならなかったが、これが女性騎手最速となるデビュー16日目での重賞初騎乗となった。「デビューして間もないのに、オーナー、先生、厩舎スタッフの皆様に感謝したいです」と菜七子騎手は感謝の弁を忘れなかった。なお、21日は同じく中山競馬場で6鞍、24日の浦和競馬でも騎乗予定だが、初勝利が待たれるばかりだ。

藤田菜七子