【高松宮記念】勢い持って挑む大一番ブルズアイ「今回はチャンス」

24日、高松宮記念(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

前走、オーシャンSで重賞初制覇を果たしたエイシンブルズアイ(牡5、栗東・野中厩舎)は、助手を背に坂路で終いを重点に置いての単走追い。馬なりのまま、ゴールまで弾むような脚捌きで4F53.4-38.5-24.4-12.0秒をマークした。

エイシンブルズアイ



追い切り後、エイシンブルズアイを管理する野中賢二調教師の一問一答は以下の通り。

●長期休養で体質を強化

-:いよいよ本番も迫ってきました。G1獲りへ向けて、今のお気持ちはいかがでしょうか?

野中賢二調教師:調整も前走後も上手くいきましたので、良い状態で出せるかと思っています。

-:そして、本日の最終追い切りですが、全体で53秒4、終いは12.0。どんな内容で、馬の手応えや反応は感じられましたか?

エイシンブルズアイ

野:前走後も中2週という間隔なので、負荷をかけるよりはキープするイメージでした。「53秒くらいで終いは12秒くらい」を欲しいという指示で、その通りの内容でしたね。手応えも良かったですし、前走より良い状態には上がってきていると思います。

-:中間も充実した先生のコメントが伝わってきますが、改めてこの馬の強み、良さはどういったところでしょうか?

野:強みといいますか、今まではかなり体質が弱くて、レース後の回復にかなり時間がかかったのですが、ここ9ヶ月くらい休ませてから、レース後の回復も早くなりましたし、調教もできるようになりました。その辺りが今の良い状態につながっているのかと思います。

-:5歳を迎えました。今が完成期と見ていいのでしょうか。

野:そうですね。もともと素質はかなりあると思っていた馬なのですが、体質の弱さから調教も攻めきれずにいました。待った甲斐があったというか、本当に心身ともに良くなっていると感じます。

●コース替わりに不安なし 最後は少しの運を

-:本番の宮記念ですが、いまの時点で先生が思い描いているイメージはございますか?

野:1200mのG1なので、そんなに展開が落ち着くとは思っていないですし、ジョッキーも前回初めて乗って、いい結果を出してくれているので、その良いイメージで乗って、結果を出せればと思っています。

-:今年も先行馬が揃いました。ただ、今年はBコースに替わります。そこはいかがでしょうか?

野:そこが読めないところではありますし、展開も読めないところではあるのですが、緩くなることはないと思っています。今年はどの馬にもチャンスが有るメンバーだと思いますし、最後は少しの運もいただいて、なんとか良い結果を残せればと思いますが。

-:エイシンブルズアイにとっては初めての中京コース、左回りも久々という点はどうですか?

野:コース替わりには気にしていませんでした。実際にアメリカのトレーニングセールで購入した時も左回りでかなり良い動きをしていましたからね。手前の替え方も本当に綺麗で、そこを気に入って購入したのでね。

エイシンブルズアイ

-:天候もできれば良馬場がいいですか?

野:そうですね。できれば良馬場でやりたいと思っていますし、もし少し悪くなっても、この馬には心配していません。

-:G1獲りへ向けて、その他ポイントがあるとすればどうでしょうか?

野:最後は少しの運じゃないかと思いますね。

-:先生にとっても10年目の調教師生活でG1初制覇のチャンスかと思います。その点はどうですか?

野:あまりG1だからという特別な思いはなくて、どの馬も馬にあった仕上げを意識しています。レースはどれも同じという思いです。

-:高い支持を受けて、レースに臨むことかと思いますが、最後に意気込みを聞かせてもらえますか。

野:G1でチャンスがあるところで出走させられることはなかなかないと思います。今回はそのチャンスだと思います。レース当日までしっかりケアをして、何があるか分かりませんので、緩めることなくしっかり出走させたいですね。