負けないアウォーディー、半馬身ながらきっちり勝つ!

アウォーディー

16年4月16日(土)2回阪神7日目11R 第21回アンタレスS(G3)(ダ1800m)

アウォーディー
(牡6、栗東・松永厩舎)
父:Jungle Pocket
母:Heavenly Romance
母父:Sunday Silence

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圧倒的1番人気に支持されたアウォーディー。ダート転向後が負け知らずの3連勝。特に前走が地方交流とは言え、2着を2.4秒も千切るぶっちぎり劇。G3のここでは負けてはいけないムードで、単勝オッズも1.8倍となった。
道中はマイペースでジワジワと順位を上げていくアウォーディー。2番手から先に抜け出したアスカノロマンとのマッチレースとなったが、最後に半馬身の差でゴール。これで4連勝、重賞3連勝を飾った。
アスカノロマンも58キロを背負ってのもの。この馬も地力をつけているのが伺える。ダート重賞は、まだまだ古馬陣の頑張りが目立っている…。


逃げたショウナンアポロンが1000mを1.00.4で行く流れで、その2番手を楽に追走したアスカノロマンが直線で抜け出したが、4角を手応え十分に廻ってきたアウォーディーだけがアスカノロマンに追いついての追い比べ。最後の1ハロンも12.9と、まずまずの切れを要求されるものだった。アウォーディーはスタートで躓いた様だったが、判らなかったのが正直な処だ。中団につけての競馬だ。

レースの回顧はもういいはず。それより、後の新情報を書こう。まずは火曜朝いちばんに、松永幹厩舎へ。師がいた。何でもラニのいるアメリカへ行こうとしていたらしかった。『いや~、実は昨日成田で飛行機を待っていたんだが、向こうから来た機があの風で成田に降りれなくて、名古屋へ。その便が夕方待っても来ない。パイロットも仕事のオフでいなくなり欠航。その後の便を調べても、不便極まりない状態。ラニの処に1日しか入れない状態。あきらめて帰ってきました』であった。そして『アウォーディーの次走には、京都の平安Sを予定していてください』との事だった。『距離も1900でちょうどいいでしょうし、賞金をどんどん加算したいですからね』との事だった。

調教スタンドで、アスカノロマンの川村師にも話が聞けた。『枠が内だったらね~。でも力をつけているし、頑張っているよ』と笑顔で話してくれた。かしわ記念はパスする方向の様で、どうやら同じく平安Sを予定している様だ。
坂路では、4着に敗れたクリソライト音無師が『平安Sに行きます』と、川田Jのエージェントに伝えていた。また3着のサージェントバッジはまだ出否未定の様であった。2番人気だったロワジャルダンの巻き返しもあるかも知れない。また、古豪達も手ぐすね引いて待っているだろう。

まだダート界では4戦目と新顔のアウォーディー。これからどんどんと強くなって行くだろうと思えるダートでは、生き生きと走っている感じの馬である。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。