【天皇賞(春)】勢い乗る藤岡健師はサウンズオブアースで逆転を狙う

5月1日(日)に行われる天皇賞(春)(G1)の共同記者会見が、栗東トレセンにて行われた。
サウンズオブアース (牡5、栗東・藤岡健厩舎)を管理する藤岡健一調教師の一問一答は以下の通り。

●負けたから見えた課題点と修正点

-:休み明けだった、日経賞のレースを振り返っていただけますか?

藤岡健一調教師:頭数が少なかったので、競馬しやすいのかなと思っていましたけど、スンナリ良い位置が取れて、最後も伸びては来てはいるのですけどね。結果的に外からねじ伏せられる形で負けてしまったので。勝ちたかったので、残念ではありましたが、本番に向けての修正点とかが見えてきたので、逆に良かったのかなとは思いますね。

-:具体的に、修正点というのはどのような所でしょうか?

藤:結構良い仕上がりで出走させることが出来たと思っていましたが、今まで中山に輸送すると体が減っていたのが、日経賞の時はそれほど減らなかったので、想定よりも太めが残ってしまったという感じでした。今回は近い京都ということもあってしっかり仕上げていけば輸送に関する不安もないということと、前回はスンナリとした競馬だったので、もっと終いの脚を使えるような調教をしていけば、もともと切れる脚は持っている馬なので、前回あった斤量差も今回は無くなるということも含めて、逆転するにはそういった所も強化して行かなければならないのかな、と。


サウンズオブアース

併せ馬で良い反応を見せたサウンズオブアース

-:日経賞では有馬記念と同じ結果(ゴールドアクターの2着)になってしまいました。

藤:有馬記念の時は悔しい思いもしましたし、スムーズな競馬が出来ていればという所もあったので、日経賞では斤量差もありましたから勝ちたかったのですが、負けてしまったということで、本番に向けて気を引き締めてやっていくようにしました。

-:日経賞を経験されて、反省点、修正点をうまく補うことが出来れば、本番でも逆転可能だという風に考えていらっしゃいますか?

藤:そうですね、太め残りだったということもありますし、上がり目ということに関しては十分にあるというように思います。京都に変わり、また距離も延びるので、十分逆転できる要素はあると考えています。

-:この馬は菊花賞の2着もありますし、今回3200mという距離延長はこの馬にとって良いのでしょうか?

藤:もともと長距離に向いていると思っていましたし、菊花賞で答えも出してくれています。 京都は勝っていないのですが向くコースだと思っているので、そういった意味でも今回の方が条件は良くなってきているのではないかと思いますね。

●昨年よりずっと良い状態で臨めそう

-:今、いる現役馬で最強の2勝馬なのではないかと思うのですが。

藤:なかなか勝たせてあげることができていなくて、惜しい競馬も続いていますから、なんとかこのGIの大舞台で3勝目があげられるように調整してきたつもりです。

-:レースであと一歩足りない、この辺りはどこに問題があると感じていらっしゃいますか?

藤:やっぱり、我々の技術が足らなかった、ということだと思いますし、若い頃には弱い部分も沢山ありました。もともと5歳の春になれば完成されてくると思っていましたので、5歳を迎えてここで良い競馬をすることができると信じています。


サウンズオブアース

藤岡健師はこの春3つ目のG1を狙う


-:去年、この天皇賞(春)を使われた時はゴールドシップの9着でしたけれども、着差は0.7秒。

藤:そうですね、その時はまだ弱さもありましたし、万全の状態かということを聞かれると、そこまで調教を上げていけなかったということもあったので。他に馬場状態も良くなかったですし、着順も良くなかったですが、その頃と比較して成長していますし、それよりはずっと良い状態で来ていると思います。

-:馬場状態のお話が出ました。当日はどのような馬場を希望されますか?

藤:菊花賞の時は時計も速かったですし、高速馬場にも対応できます。悪くなってしまうと昨年のように滑ってしまったりするので、出来れば良馬場でやりたいですね。

-:枠順の希望みたいなものはありますか?

藤:長距離ですので、外を回すと距離をロスしてしまうので、特にこの時期内側が有利になってくる部分もあるので、できれば内が欲しいですね。

-:勿論、天皇賞ともなれば最高のメンバーが揃うわけですが、この馬をどういう位置づけでご覧になっていますか?
藤:実力は引けをとらないと思っていますし、あとはうまく仕上げていければ、十分勝負になると思っています。

-:特に、藤岡厩舎は、ビッグアーサー、ジュエラーに続く3つ目のG1を目指すということになりますね。 

藤:そうですね、2度あることは3度あるということで、今回勝てれば一番良いと思いますけどね。

-:数多くのサウンズオブアースのファンがいると思いますが、改めて抱負のほうをお願い致します。

藤:今まで重賞でなかなか勝ち切れない競馬で、ファンの皆さんにはご迷惑をおかけしていますけど、最終追いきりも上手く行き、良い状態で来ています。勝てるように頑張りますので応援してください。よろしくお願いします。