【オークス】良血ロッテンマイヤー12秒8で最終リハ!池添学師「不安よりも期待」

18日、オークス(G1)の最終追い切りが栗東トレセンで行われた。前走、忘れな草賞勝ちのロッテンマイヤー(牝3、栗東・池添学厩舎)は、坂路を併せ馬で4F54.7-29.7-25.7-12.8秒をマーク。全体時計こそ目立たないが、終いだけ伸ばす形で余力十分といった様子。追い切りを見届けた池添師も「きょうは坂路で併せ馬を後ろで我慢させて。気持ちが乗っていたら、最後の1Fで手綱を緩める程度でいい、という指示でした。指示通りの内容」 と合格点を与えていた。

ここまで3戦2勝。桜花賞上位勢とは未対戦だが、ここまで底を見せていない点は好感。思えば、昨年のオークスを制したミッキークイーンも忘れな草賞をステップに羽ばたいた。今年もその再現となるのか、注目だ。




追い切り後、ロッテンマイヤーを管理する池添学調教師の一問一答は以下の通り。

●一戦ごとの成長は「血統のなせる業」

-:ロッテンマイヤーについてお話を伺います。おはようございます。開業2年目でG1初参戦。それもオークスです。いまの気持ちをお聞かせください。

学:おはようございます。特に普段通り、良い状態でレースに臨めればと思います。

-:ロッテンマイヤーはデビュー3戦でこのオークスに挑むことになりましたが、去年の春、骨折をしたということで、よく間に合いましたね。

学:無理せず、良い状態で使って行った上で間に合ったというか、使えるレースを使って結果を出せたことは良かったと思っています。

池添学調教師

開業2年目ながら有力馬をG1に送り出す池添学調教師


-:前走の忘れな草賞は逃げ切り勝ちと強い競馬でしたね。

学:勝たなければこの舞台はないと思っていたので、結果を出してくれたことは良かったですね。レース内容は思っていたものと少し違いましたが、勝てたことはジョッキーの良い騎乗だったと思います。

-:ここまでの3戦を見て、どのように評価をされていますか?

学:3戦ともレースぶりが違うので、オールマイティーな競馬が出来て、なおかつ一戦ごとに成長を感じているので、伸びしろも血統のなせる業と言いますか、手応えを感じています。

-:おばあさんがビワハイジでおばにブエナビスタがいますが、血統背景もしっかりしていますね。

学:ええ、もともと1歳の時点で預託が決まった時に、よく馬を観にいっていたのですが、見栄えの良い馬で期待はしていました。

●鞍上とも意見が一致!テン乗りにも不安ナシ

-:きょうオークスに向けての最終追い切りが行われましたが、どのような指示で、どんな動きだったのでしょうか?

学:先週のCWの動きが良かったので、今週の坂路だけで良いのかと思っていましたが、馬の状態が凄く良かったですからね。日曜も(コースを)単走で左回りをどんな走りをするかな、と見ていたら、リラックスして走れていました。きょうは坂路で併せ馬を後ろで我慢させて。気持ちが乗っていたら、最後の1Fで手綱を緩める程度でいい、という指示でした。指示通りの内容で全体の時計としては、目立つものではないですが、普段から私自身が時計を気にしないので、動き自体は良かったと思います。

-:前走からの上積みという点はいかがでしょうか?

学:前走後も短期放牧に出して、体も一回り大きくなってきました。入厩してから馬体重もカイ食いも安定して、変動なく来られているので、調教もその上でしっかり出来たので、上積みという点は大きいと思います。

-:レースではトミー・ベリー騎手が騎乗予定ということで、一週前追い切りに乗られて、何かお話はされたのでしょうか?

学:跨る前に「こういう馬だ」と説明しました。あまり伝え過ぎて、ジョッキーの感性が無くなるのも怖いのでね。乗った後に確認しようと思いました。そうしたら、自分が思っていた馬のイメージとジョッキーの感想だ一緒だったので、これなら大丈夫だと思いました。

後ろで走っている分にはリラックスして走っていて、並びかけると一気に前の馬をかわそうとするので、そのへんは伝えずに。「後ろで走れば力は抜いて走れるから」と言っていましたが、上がってきた時もすぐに「並びかけると交わそうとする」と言っていたので、同じ意見だなと。


-:レースでもやはり前に馬を置いて進めたい意識はありますか?

学:ゲートの出、周りの出方、ペースを見て、ジョッキーが判断してくれると思いますが、横に並びかけて走り続けるのは避けて欲しいとは思っています。

-:既に輸送も経験していますし、不安な点を挙げるとすればどこでしょうか?

学:今のところ、不安な点は何もないのですが、輸送も前回はいまの状態ももう一つ良くなかったですし、輸送で体も減らなかったので、輸送減りは気にしていないですし、あとは落ち着いてレースに臨めればと思います。

-:今回はクラシックレース本番ということで、かなり強力なメンバーが相手になります。池添謙一騎手のシンハライトを筆頭に相手が揃いますね。

学:桜花賞組は一枚も二枚も上でしょうね。ロッテンマイヤー自身がそういう相手と対戦したことがないので、未知数な部分は大きいですし、不安もありますけど、不安よりも期待が大きいですね。

-:最後にファンの皆様へのメッセージをお願いします。

学:ここまで順調に調整して来られたので、あとは無事にゲートインするのを待つだけ。そこまで慎重に管理していきます。レース当日、良い身体で出走できると思いますので、競馬場へ生で観に来てほしいです。