【オークス】自身4度目のV狙うアットザシーサイド福永「十分勝負になる馬」

18日、オークス(G1)の最終追い切りが栗東トレセンで行われた。桜花賞3着のアットザシーサイド(牝3、栗東・浅見厩舎)は、助手を背に坂路で終いをサッと伸ばす浅見厩舎流の直前調整で、4F57.5-41.0-25.8-12.3秒をマーク。実質の追い切りは、日曜日に同じく坂路で一杯に追われて4F52.4-38.0-25.5-13.6秒をマークしている。

デビューから5戦して3着を外したのは阪神JF5着の1回のみ。前走が430キロという小柄な馬体から鋭い脚を繰り出して、前走はメジャーエンブレムに先着を果たした。母が短距離で活躍したルミナスハーバーという事で、距離が不安視されるが、手綱をとる福永祐一騎手は「恐らく大丈夫」と前向きなコメント。現役最多のオークス4勝目を狙ってどんな手綱捌きを見せるかも注目される。



追い切り後、アットザシーサイドに騎乗する福永祐一騎手の一問一答は以下の通り。

●成長過程で素質を示した桜花賞3着

-:前走の桜花賞は3着という結果でした。振り返っていただけますか?

福永祐一騎手:上位の3頭は強いなと思っていましたが、どうにかして一角を崩せないかなと。理想的なポジションで進めましたし、直線も一生懸命頑張ってくれました。わずかに及ばなかったですが、一定の力は示すことが出来たのではないかと思っています。

-:勝ち馬とのコンマ3秒差というのは、あの時点での力の差という感じですか?

福:力の差なのか、完成度の差なのか、そのあたりはまだ分かりません。アットザシーサイド自身は食いが細くて、食べた分がまだまだ身に付かないというか、成長過程にある馬なので仕方ないのですが、そういった状態の中、マイナス10キロと体を減らしていながら馬はよく頑張ってくれたと思います。

-:そんな中で新馬戦を乗られて、ここ2走、重賞、G1と乗られて成長を感じる部分というのもあるのでしょうか?

福:デビュー当初よりしっかりしてきましたし、何より競馬に行って一生懸命走るという本当に競走馬向きの馬なのでね。今回は長距離輸送もあって体の維持が課題になるとは思うのですが、そのあたりは厩舎スタッフに任せて。2400mという距離は血統的にはだいぶ長いですけども、あの馬自身は非常に操作性の高い馬ですし、距離に関しては恐らく大丈夫ではないかと思っています。

-:東京は馬場がいいという話ですが、馬場が渋った場合はいかがでしょう?

福:いいんじゃないでしょうか。キンカメ(産駒)ですしね。

●過去に騎乗したオークス馬に似た部分も

-:桜花賞馬は不在ですが、シンハライト以下、また違う路線から来た強い馬もいます。相手関係についてはいかがですか?

福:桜花賞では完敗という内容でしたが、今回は距離がまるっきり違ってきますのでね。距離適性というのは使ってみないと正直分からないでしょうから、付け入るスキもあると思いますし、別路線組も来ますが、簡単なG1というのはないと思いますので、力を出し切って少しでも上位へ。この間は3着まで来ていますので、1着に来れるように一緒に頑張りたいなと思っています。

-:福永騎手ご自身もオークスはこれまで3勝を挙げられていますが、オークス馬になる条件というか、ポイントというのはあるのでしょうか?

福:そうですねぇ……。自分の跨がった馬の中でいうと、ローブデコルテっぽいところもありますのでね。競馬のスタイルというか。あの馬は桜花賞4着で距離が延びて結果を出せた馬ですし、アットザシーサイドも2400になることがむしろ楽しみな馬なので、十分一発を狙える馬だと思っています。

-:最後に楽しみにされているファンへ抱負をお願いします。

福:順調に調整も出来たみたいなので、あとはちょっと輸送でどうなるかがありますが、当日大きく体を減らさずいいコンディションであれば十分勝負になる馬だと思いますし、自分自身も凄く楽しみにしていますので、1着になれるようたくさんの人に応援していただければと思います。