【安田記念】前哨戦を快勝! アラジン川田「改めて競馬に乗ってイイ馬」

1日、安田記念(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。
前走、京成杯SCで初重賞制覇を飾ったサトノアラジン(牡5、栗東・池江寿厩舎)は、川田将雅騎手を背にCWコースでオープンのサトノノブレス、古馬準オープンのアッシュゴールドと3頭併せの追い切り。ゆったりとした入りから徐々にピッチが上がると、直線では鞍上のゲキに鋭く反応してラスト1Fは11.8秒の切れを披露。7F98.5-81.6-66.2-51.6-37.2-11.8秒を叩き出した。

デビュー時はクラシック候補と期待された逸材が5歳の春、初めての1400mで重賞初制覇。上がり3F32.4秒という驚異的なタイムでG1タイトルに王手をかけた。先週、サトノアラジンと同じ厩舎、同じオーナーのサトノダイヤモンドを破ってダービージョッキーとなった鞍上がどんな手綱捌きを見せるかも興味深いレースとなる。



追い切り後、サトノアラジン(牡5、栗東・池江寿厩舎)に騎乗する川田将雅騎手の一問一答は以下の通り。

●ここへ向け大きな成果があったマイラーズC

-:ダービージョッキーになりました川田将雅騎手に、安田記念で騎乗するサトノアラジンについてお伺いします。よろしくお願いします。

川田将雅騎手:よろしくお願いします。

-:サトノアラジンは京王杯でコンビを組まれました。レース前に見た印象から、乗ってみて何か違った点はございましたか。

川:本当に素晴らしい馬でしたし、攻め馬で初めて乗せてもらった時にも本当にイイ馬だなと思いましたので、1400mということで、そこへの対応だけが心配だったのですが、上手く対応してくれて、本当に強い内容で勝ってくれたので、改めて競馬に乗ってイイ馬だなと思いました。

サトノアラジン

追い切りでも自慢の末脚で先着を果たしたサトノアラジン


-:レースは比較的後ろからで、鮮やかに差しきる脚を見せてくれました。スタートから少し振り返って頂けますか。

川:ゲートがどうしてもゆっくり出る馬なので、そんなに速いスタートが切れない分、あの位置になってしました。1400mで距離は短かったので、その分尚更リズムを取るのに時間が掛かってしまったのですが、それでも上手に対応してくれて、道中いい雰囲気で競馬を組み立てる事が出来ました。4角の手応えは抜群によかったですし、後は抜け出すタイミングに気をつけるだけでした。

-:リズム良く走った結果が、東京競馬場ではなかなか出る事のない、32秒台前半の時計でした。最後の末脚の乗った感触はいかがでしたか。

川:時計的な事は他の馬たちも速かったですからね。それにして、あの位置から楽に差しきってくれたわけですから、本当に素晴らしい脚を持っている馬だなと思いました。

-:中1週空きましたが、今週調教でも騎乗されました。どんな指示があったのでしょうか。

川:様子を見ながら、必要と思ったらやってくれとの事でした。すごくいい雰囲気で追い切りを終える事が出来たので、何よりと思っています。

-:楽な感じで内から抜けてきた印象でした。

川:間隔も詰まっていますので、目一杯やるというよりは、もう一度息を整え直すという意味で乗りました。

●1F延長で更にレースはしやすく

-:今回は前回より200m延びて1600mになります。レースがしやすくなると思うのですが、いかがでしょうか。

川:もちろん1400mよりも1600mの方が、この馬にとってはレースがしやすくなるのは間違いないと思っています。より流れに乗りやすいと思います。

-:同じ東京競馬場でのレースですが、どんなレースを思い描いていらっしゃいますか。

川:何よりも自分のリズムで走れればと思いますし、急かしても前々で競馬出来る馬ではないので、道中はリズム良く脚を溜める事が出来ればと思います。

-:川田騎手にとっては、このレース連覇がかかるレースですが、その辺りはいかがですか。

川:そうですね。去年は素晴らしい馬に乗せて頂いて、その後更に素晴らしい成績を挙げています。その馬や他の素晴らしい馬たちにチャレンジ出来る機会を頂いたという事で、僕の連覇というよりは、全力でぶつかっていきたいと思います。

サトノアラジン

自身2連覇がかかる川田騎手は終始リラックス


-:モーリスを始めとする強力なライバルと対戦する今回ですが、サトノアラジンに対する期待のほどをもう一言お願いします。

川:前走いい内容で走れましたし、1600mに伸びるのがプラスである事は間違いないです。自信を持って、素晴らしい馬たちに立ち向かって行きたいですし、なんとか一番いい結果を得られるように、当日良い競馬が出来ればと思っております。

-:サトノアラジンが他の馬と比べて、ココは負けないというところはありますでしょうか。

川:やはり、モーリスは世界的にも勝てる馬が少ないとは思いますが、サトノアラジンはトビのキレイな馬ですが、その分ゲートがゆっくりになってしまいます。でも、それを補って余りある末脚を使いますから、そのトビの大きさというのはこの馬の最大の武器だと思っております。

-:それでは当日楽しみにしております。

川:ありがとうございます。