【宝塚記念】アンビシャス音無師「どういう競馬でも今だったら出来る」

22日、宝塚記念(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。
前走、大阪杯1着のアンビシャス(牡4、栗東・音無厩舎)は、助手が騎乗して、古馬500万のトルストイを相手に0.2秒追走。ラストまでビッシリと負荷をかけられるとグッとひと伸びして0.4秒先着。4F51.2-37.4-24.7-12.6秒の上々の時計で一気に登坂した。

前走の大阪杯では今回も上位人気が予想されるキタサンブラック、ラブリーデイら5頭のG1ホースを相手に快勝。同じ阪神コースでのG1戦で、初のビッグタイトル獲得の期待も高まる。前走に続いて横山典弘騎手が手綱をとるのも心強く、最高の形で上半期を締めくくることが出来るか大いに注目だ。

アンビシャス



追い切り後、管理する音無秀孝調教師の一問一答は以下の通り。

●強豪を相手に「納得のいく仕上げ」

-:今日の追い切りは坂路で行いましたが、指示と動きをご覧になっていかがでしたでしょうか。

音無秀孝調教師:実質、先週に追い切りを目一杯やったのは初めてで、今日は2回目という事で、目一杯追うように指示しました。動きは、先週よりも素軽い動きになっているように見えましたね。

-:十分に合格点を与えられる動きと。

音:休み明けで、メンバーも強いので、少し負荷をかけました。納得のいく仕上げになったと思います。

アンビシャス

鋭い加速で登坂するアンビシャス


-:今回は休ませて、秋へ備える路線もあったと思うのですが、宝塚記念の出走を決めたのは、どのような思いがあったのでしょうか。

音:大阪杯の後、ダメージなかったら宝塚を使うというプランがありました。今の状態を確認した上で、2ヵ月くらい前に決めました。

-:その大阪杯ですが、G1馬5頭を退けての勝利。レースを振り返っていただきたいと思います。

音:僕もびっくりしたのですが、ずっと後ろから行って、瞬発力を生かすレースというのをイメージしていましたし、それまでルメール騎手もそういう事を言われていました。レース前に展開を読むとスローになりそうだという事で、横山典騎手が機転を利かせて2番手で競馬をさせたというのが勝ちに繋がったかなと思っています。

-:先生とすると前走のような競馬をイメージされるのでしょうか。

音:3歳の頃は、行くと終いが甘くなって差されたりしていたので、行かない方がいいかなと思い込んでいました。でも、横山典騎手はそういう事をおかまないなしに、2番手での競馬で差されずに、むしろ、差して勝ったというレース内容でしたからね、どういう競馬でも今だったら出来るというのはあります。

●2勝を挙げている阪神で初戴冠を狙う

-:今回の舞台は阪神の2200mという事になりますが、舞台の印象はどうでしょうか。

音:阪神は大阪杯を勝っているので、問題ないと思います。しかも内回りでしたからね。200m延びる事でどう出るかというのはわからないところでもありますし、折り合い面も少し心配はあります。横山典騎手は大丈夫だと言っていましたし、その辺りはジョッキーに任せてみようかなと思います。

-:今週雨予報が続いていますが、道悪というのはいかがでしょうか。

音:やった事がないので、その点は不安ですが、宝塚記念というのは梅雨時ですから、それは覚悟していましたし、仮に道悪になったとしても、全馬状況は一緒ですから、あまり気にしない方がいいかと思います。

アンビシャス

指揮官も仕上がりの良さに納得の表情を見せた


-:今回はG1馬6頭が集まりましたが、ライバル関係はどのように見ていますか?

音:全部ライバルでしょう。G1で、みんな強いですからね。馬を指名するほどではないですが、ドゥラメンテに負けてばかりなので、1度でいいから勝ちたいという思いはありますね。

-:大阪杯ではキタサンブラックに勝ってG1初制覇という夢も広がっていますが、ファンの皆さんに向けてメッセージをお願いします。

音:G1ですし、まだ勝てていませんが、馬名の由来(大望のある)に恥ずかしくないレースをしたいと思っておりますので、応援してください。よろしくお願いします。