【エリザベス女王杯】1週前 アスカビレン1年振りのG1挑戦へ「このひと追いでどこまで変わるか」

3日、エリザベス女王杯(G1)の1週前追い切りが栗東トレセンで行われた。

府中牝馬S4着からビッグタイトルへ挑むアスカビレン(牝4、栗東・中尾秀厩舎)は、松田大作騎手が騎乗して坂路での追い切り。水分を含んだ稍重馬場の中、単走で4F52.2-37.7-24.5-12.5秒をマーク。前走以上の時計を計測、体調は良さそうに映った。

管理する中尾秀正調教師は「若い頃はテンション、折り合いに課題があったけど、最近は折り合いもつくようになっている。ようやくお姉さんになってきましたね。で、前走後にジョッキーから『G1へ行きましょう』ということになりました」とコメント。

「ただ、今週の追い切りがねえ。いい頃はもっと切れたように思う。馬はリラックスしているし、体調面は大丈夫だけど……。このひと追いでどこまで変われますか」と師は慎重な姿勢を崩さない。夏の小倉・博多Sを最速の上がりで鮮やかに差し切って連勝でオープン入り。昨年、条件馬の身で挑んだ秋華賞(7着)以来となる重賞挑戦となった府中牝馬Sでも4着に好走。キタサンブラックに代表されるように、京都得意の父ブラックタイドが本番で目覚めるか、人気薄でもチェックしておきたい1頭だ。

アスカビレン

写真は2日、坂路で撮影

秋華賞9着からの参戦となるデンコウアンジュ(牝3、栗東・荒川厩舎)は、ひと足早く2日に1週前追い切りを行った。助手が騎乗し、CWで6Fから79.8-65.6-52.2-39.4-13.0秒とCWでの自己ベストを計測。翌3日にはプールを2周し、元気一杯な様子を見せてくれている。

「今週もビシッと。反応も良かったし、具合は変わりなく良いですよ。前走は出遅れ。たまにやってしまうんですよね。内回りコースでちょっと厳しくなったけど、今回は外回り。スタートを決めて思い切り走らせてやりたい」と佐藤調教助手

2歳時にアルテミスSでメジャーエンブレムを差し切った末脚は世代屈指のもの。牝馬三冠を皆勤も、本番で末脚炸裂とは行かなかったが、今回は今までとは違った一面を調教で見せてくれている。古馬相手に持ち前の武器を発揮できるか、試金石となる一戦だ。