【ジャパンC】充実期迎えたシュヴァルグラン福永「思い切ってぶつかりたい」

シュヴァルグラン

23日、ジャパンC(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

前走、アルゼンチン共和国杯を勝ったシュヴァルグラン(牡4、栗東・友道厩舎)に騎乗する福永祐一騎手の一問一答は以下の通り。

●昨年の秋以降、大きく成長

-:前走、アルゼンチン共和国杯はトップハンデでのあのパフォーマンス。振り返っていかがですか?

福永祐一騎手:プランとしては中2週でジャパンCを控えているレースだったので、初輸送、58キロの重いハンデ、休み明け、人気を背負う中でのレースということで、非常に難しい面はあったのですけども、非常にいい内容のレースをしてくれたと思いますし、結果うんぬんよりも、レースを使ったあとも少なかったということで、最高の形で前哨戦を終えることが出来たと思いました。

-:初の左回り。この点もクリアできたのは大きいですね。

福:そこは右回りの走りでも操作性の高い馬ですし、乗りやすい馬で変なクセがある馬ではないので、そんなに心配はしていなかったです。

-:前々走の宝塚記念、渋っていたとはいえ、ちょっと解せない部分があるのですが、あの時を分析していかがでしょう?

福:状態面だけを考えれば、天皇賞の時が最高の状態だったので、その時までには至らなかったですけども、悪くないコンディションでの出走だったのでね。内容的には取りたいポジションを取れなかったというのはありますが、まだ力不足なのかなと感じる面はあったのですけど、長い距離に関しては豊富なスタミナを持っている馬ですから、その舞台であればこの一線級相手でもね。実際に天皇賞で結果も出してくれていましたから、やれるのではないかと思いました。

シュヴァルグラン

-:昨年の秋くらいからの充実ぶりが非常に目立つのですが、それ以前とそれ以降で何か変わったなというところがあれば教えて下さい。

福:馬の形はずいぶん変わったと思います。幅が出ましたし、若い時に無理しなかった分、順調に成長してくれているのだと思います。

-:今日の最終調整ですが、先生からどういう指示がありましたか?

福:先行馬を追い掛ける形でいって、最後同入という形での指示だったのですけど、タイム的には予定通りでした。

-:上がってきたあとの息の入りなどはいかがでした?

福:悪くなかったです。

-:いい形の臨戦過程を踏むことが出来たとみてよろしいですか?

福:そうですね。疲れは感じなかったので。動きに関しては毎回毎回いい動きをしない馬なので、今日も相変わらずな動きでしたけども、順調に調教を消化出来ているというのがこの馬にとっては重要なことだと思いますし、悪いコンディションでないのは間違いないのですけども、本当にいいかどうかは返し馬に行ってみないと分からないんですよね。この馬は調教で動かないので分かりづらくて。その返し馬の感触を今から楽しみにしています。

●操縦性の高さ、豊富なスタミナを生かした騎乗を

-:今回は東京2400mという舞台になりますけども、ご自身で思い描いているレースがあれば教えていただけますか?

福:枠が出てから具体的なことは決めていくと思うのですけど、相手が相手なのでね。本当のG1ホースばかりですから、今までのようにはいかないと思いますが、豊富なスタミナを生かした競馬が出来れば。切れ味でいうと他に優れた馬もたくさんいますし、操作性の高さと豊富なスタミナを生かした騎乗が出来ればと考えています。

-:これまでここ数戦見ていますと、ゆったりとした流れのレースが多いのですが、速い流れへの対応という面ではいかがでしょう?

福:どうなんでしょう。今回も速くならないんじゃないですか(笑)。

シュヴァルグラン

-:レースを見ていると非常に自在性がある感じがありますから、どんな流れでも対応できるという感じですかね?

福:そこがあの馬の強味だと思いますし、スタートにちょっと難のあるところがありましたけども、その点も解消されてきて、前走なんかスタートしてからの二の脚の付き方は今までにないくらいでしたし、力を付けているのがそういった面に現れていると思いますのでね。スムーズに流れに乗って、あの馬のリズムでいいポジションで競馬が出来ればと思っています。

-:アルゼンチン共和国杯からJC制覇というとスクリーンヒーローという馬がいました。今回レースに向けての抱負をひと言いただけますか?

福:まだG1のタイトルは持っていない馬ですけども、順調に成長してG2のタイトルまでは獲ることが出来ました。前走後も過程は順調なので、相手はグンと強くなりますけども、チャレンジャーとして思い切ってぶつかりたいと思いますので、応援よろしくお願いします。