文句なしの春秋連覇オジュウチョウサン石神「跨っているだけでした」

オジュウチョウサン

●12月23日(金) 5回中山6日目10R 第139回中山大障害(J・G1)(芝4100m)

今回が139回目を数える暮れの名物レース。サナシオン、ニホンピロバロンの戦線離脱は残念だったが、春の中山グランドJを勝ったオジュウチョウサン(牡5、美浦・和田郎厩舎)、昨年の勝ち馬アップトゥデイト(牡6、栗東・佐々晶厩舎)が揃って出走。レースもその両雄が息詰まるマッチレースを繰り広げ、直線でオジュウチョウサンがアップトゥデイトを9馬身突き放してJ・G1春秋連覇を達成した。

レースは前走、9歳にして初重賞制覇を果たしたドリームセーリングが引っ張り、差のない2番手にアップトゥデイト。それを虎視眈々、3番手でオジュウチョウサンが構える展開。2週目向こう正面に入ったところでアップトゥデイトが動き、オジュウチョウサンもジリジリと接近。バンケットを抜けたところからは2頭の一騎討ちとなり、直線手前で先頭に立ったオジュウチョウサンが直線で一気に差を広げ、終わってみれば9馬身差。障害グレード制導入後は初めてとなる重賞4連勝で2016年を締めくくった。

騎乗した石神深一騎手も開口一番に「言うことがありません」と愛馬を絶賛。「本当に強いですね。マキオボーラーが取り消したので、アップトゥデイトを見ながら競馬をしようと思っていました。スタートがバツグンで良い位置を取れましたし、手応えも全然違いました。僕は跨っているだけでした」とレースを振り返る。

1年に2つしかないJ・G1をダブル制覇。鞍上は今年の障害リーディングも決定し、最高の1年となった。「なかなかこういう馬に出会えませんし、自分の子供のように可愛いです。オジュウチョウサンだけでなく、他の馬たちとも来年もまた頑張っていきたいと思います」と来年の更なる飛躍を誓った。2017年もこのコンビがジャンプ界を力強く引っ張ってくれることだろう。

オジュウチョウサン
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