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オールブラッシュが3連勝で実績馬を完封「大きくステップアップしてくれた」
2017/2/1(水)
昨年の覇者ホッコータルマエは引退、東京大賞典ワンツーのアポロケンタッキー、アウォーディーが不在で、チャンピオンズCを制したサウンドトゥルーが単勝1.7倍の圧倒的な1番人気に支持された川崎記念。過去10年で1番人気が9勝という人気馬が強いレースでアッと驚く走りを見せたのは、準オープンを勝ったばかりの上がり馬オールブラッシュ(牡5、栗東・村山厩舎)。C.ルメール騎手の積極的なレース運びで、初重賞制覇が統一Jpn1という偉業を達成した。
人気上位となったサウンドトゥルー、ケイティブレイブ、ミツバの位置取りが注目されるレースでもあったが、ハナを切ったのはこのレースを2勝しているルメール騎手騎乗のオールブラッシュ。逃げの手も考えられたケイティブレイブは2番手に控え、2走前の大逃げが鮮やかだったミツバは中団待機から徐々にポジションを上げる作戦。サウンドトゥルーは後方3番手から差す競馬を選択する。ミツバはスタンド前の直線で2番手まで上がってくるが、オールブラッシュはガッチリとハナを譲らない。2周目3コーナーからはケイティブレイブ、ミツバが押して前を捕らえにかかるが、手応え優勢のオールブラッシュがリードを広げて直線へ。逃げるオールブラッシュの脚色は全く衰えず、サウンドトゥルーの追撃もゆうゆうと振り切った。
連勝の手綱をとり、これが5度目の騎乗で4勝、2着1回と抜群の好相性を誇るルメール騎手は「とても嬉しいです。状態もとても良く、返し馬でも反応が良かったですね。前走は逃げて楽に勝ちましたし、いいスタートを切ってすぐにハナを奪って、リラックスして走れました。バックストレッチで外の馬のプレッシャーがありましたけど、馬がいい反応をしてくれて、直線でもよく伸びてくれました」とパートナーの頑張りを称えた。
前回の重賞挑戦は一昨年夏のレパードSで、勝ったクロスクリーガーから1.8秒離された9着。そこから条件戦で力を蓄え、コンビ復活となった2走前の1000万条件から連勝でオープン入り。2度目となる重賞挑戦での快挙に「今日は大きくステップアップしてくれました。今年はG1でも人気の馬になります。スピードがあるのでマイルでも走れるでしょう」と今後の活躍に太鼓判を押した。気になる次走は「状態を見て慎重に決めたい」と村山明調教師は明言を避けたが、世代交代の中核になりえる存在。連勝がどこまで伸びるか非常に楽しみだ。
「さすがにまだG1には届かないかなと思っていたのですが、うまくいきましたね。年末に熱発があり、1度休養させてから立て直しての競馬だったので、見た感じは良さそうでも中身がどうかと心配な面はありました。この馬をよく知っているジョッキーなので『任せるよ』と言ったら『ハナに行くか、2番手で競馬がしたい』ということだったので、いいよと。スタートが良く、そこからペースが落ちてミツバが来た所でペースを上げて、うまくコントロールしてくれました。
直線は『粘ってくれ』と願って見ていました。体力が付いて力も付けてきているんだと思います。去年もハードなレースが多く、今回もG1ですから、あまり馬に無理をさせないようにローテーションを組みたいですね。今年はチャンピオンズCあたりを大目標に今後は状態を見て慎重に決めたいと思います」
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