【フェブラリーS】連覇を狙うモーニン&ベストウォーリアの強力2騎で挑む石坂正厩舎

石坂正

史上2頭目の連覇を狙うモーニン

15日、フェブラリーS(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

昨年の勝ち馬で、前走チャンピオンズC7着のモーニン(牡5、栗東・石坂厩舎)は助手を背に坂路で4F50.4-36.2-23.7-11.9秒の自己ベストをマーク。石坂正調教師は「思っていたよりも速過ぎましたね」と苦笑いも、それだけの時計が意識せずに出るというのはデキのいい証ともいえる。

そして、前走根岸S2着の僚馬ベストウォーリア(牡7、栗東・石坂厩舎)も助手を背に坂路で4F52.8-38.1-24.7-12.4秒の好時計をマーク。根岸Sから中2週での競馬となるが、高いレベルで状態をキープしている。

昨年に続く馬場オーナー&石坂厩舎の2頭出し。モーニンは史上2頭目の連覇へ、ベストウォーリアは悲願のJRAG1制覇へ。どちらも申し分ない状態で本番を迎える。


追い切り後、石坂正調教師の一問一答は以下の通り。

●自己ベストタイムで闘志漲るモーニン

-:まずモーニン(牡5、栗東・石坂厩舎)からうかがいます。前走、チャンピオンズCは3コーナーで前をカットされる場面もあったかと思いますが、このレースを振り返っていただけますか?

石坂正調教師:ちょっと速かったので控えるつもりもあったのだと思うのですが、外から抑えられて……。それが全てだったかと思います。

-:それからの中間ということになりますが、この2カ月間どのように過ごしたのでしょうか?

石:今度はフェブラリーSということで、すぐに放牧に出して、日にちを計算して順調に来ています。

-:中間にフレグモーネを発症したという話もありましたが、その経過はどうでしょうか?

石:幸い2日程度で治まりましたし、大丈夫だと思います。

-:先週坂路で51秒9の12秒1。そして今日の最終追い切りではどこに重点を置いての指示があったのでしょうか?

石:先週併せ馬をやっているので、そんなに強い負荷はいらないと思っていたのですが……。思っていたよりも速過ぎましたね。

-:時計としては50秒4の11秒9と、これは自己ベスト更新という形になりますか?

石:私はその時計を知らないのですが、まぁ速過ぎると思います。

-:このあと輸送も控えていますね?

石:はい。

石坂正

-:昨年のこのフェブラリーSをレコード勝ち。まさに圧巻の強さに見えました。今年はその時と比較してどれくらいの状態にあるとお感じでしょうか?

石:あの時と同程度、もしくはもっと強くなっているんじゃないかという印象は持っていますけど、フェブラリーSのあと結果が出ていないので、その辺は心配ですけども。

-:去年のフェブラリーSからは馬場状態も変わりそうですね。かなり乾燥しているようですが、馬場状態の適性はどうご覧になりますか?

石:どう考えてみても、その時の馬場でやるわけですから、別に考えていません。

-:今回はモーニンにライアン・ムーア騎手が騎乗ということになりましたけども、これまでも石坂厩舎とムーア騎手といえばジェンティルドンナとのジャパンCなどなどありますが、このムーア騎手に対する印象はどういった感じでしょうか?

石:世界ナンバーワンのジョッキーですし、心強いですね。

-:今回、昨年の覇者ということで、史上2頭目の連覇がかかっていますけども、モーニンに対しての意気込みをお願いします。

石:モーニンの力を発揮できれば連覇もあるかなと期待しています。

●悲願のJRAG1制覇へ機は熟したベストウォーリア

-:引き続きベストウォーリア(牡7、栗東・石坂厩舎)についてうかがいます。前走、根岸S2着でした。まずこのレースを振り返っていただけますか?

石:勝ち馬は強かったのですが、ベストウォーリア自身は堅実によく走ってくれたと思っています。

-:斤量差もありました。58キロを背負って一旦先頭に立って、見せ場はたっぷりでしたね?

石:そういう意味も含めて、ずっと堅実に一生懸命走ってくれています。

-:明け7歳ではありますが、重賞戦線で毎度のように馬券圏内に入っています。これだけ崩れないというのはどういう特長があるとお思いですか?

石:気性的に穏やかですし、普段の攻め馬もおとなしくこなしていますので、消耗する部分は少ないかと思いますが、そんなに数を使っているわけではありませんので、まだまだ若々しい体をしていますね。

-:例えば勝負根性であったり、真面目走るとか、どういう性格でしょうか?

石:本当に真面目ですよね。精一杯走ってくれます。

-:根岸Sからの中間ということですが、どのように過ごしていたのでしょうか?

石:根岸SからフェブラリーSは予定通りだったので、ちょっとリフレッシュして今週の競馬に向けて順調にやってきました。

-:最終追い切りの指示を教えて下さい。

石:併せ馬でしっかりという感じでやりました。

-:時計としては52秒8の12秒4という時計でした。最終ジャッジとしてはいかがでしょうか?

石:これで十分かと思います。

-:ベストウォーリアは南部杯連覇に昨年も2着という成績を出しています。改めて今回、マイルでのG1となりますけどもいかがでしょうか?

石:マイルでも千四でも堅実に走ってくれますね。

石坂正

4度目のチャレンジで頂点を狙うベストウォーリア

-:このレース4度目の挑戦になるのですが、ここ2年は年明け初戦がフェブラリーSというローテーションでしたが、今年は根岸Sというこれまでにないローテーションとなります。どういった意図があるのでしょうか?

石:大型馬ですし、1回使うのと、モーニンに関してもそうですが、使うレースがありませんからね。58キロで出られるということで根岸Sを使いました。

-:根岸Sで58キロを背負っての2着というのは評価としては得たものがあったということになりますか?

石:去年4着の力はまだ十分持っていると思いますので、展開ひとつでチャンスはあるかなと思っています。

-:昨年に引き続き、ベストウォーリア、モーニンと馬場オーナーの2頭出しという形になりますが、オーナーとどういったコミュニケーションを取っているのでしょうか?

石:いつも連絡を取っていますが、全て任せていただいて、信頼をしてもらっていると思います。

-:意外にも中央G1制覇がかかっているのですが、意気込みをお願いします。

石:本当にいつも一生懸命、健気に走ってくれる馬です。ベストウォーリアにもそういう勲章が欲しいなと思っています。