【皐月賞】カデナ一気の脚で戴冠へ中竹師「この馬の魅力は瞬発力」

カデナ

12日、皐月賞(G1)の最終追い切りが栗東トレセンで行われた。

追い切り後、カデナを管理する中竹和也調教師の一問一答は以下の通り。

●瞬発力が武器ですね

-:カデナについて中竹和也調教師にお伺いします。いよいよ牡馬クラシック第一弾を迎えます。今どんなお気持ちでしょうか。

中竹和也調教師:しっかり仕事していかなきゃなという気持ちです。

-:前走、皐月賞の王道トライアル弥生賞。道中なかなかのスローペースだったと思うのですが、大外一気の強襲で勝ち取りました。振り返って頂けますか。

中:1、2コーナー回る時にかなりスローペースで、厳しい戦いだなと思ったのですが、結果あぁいう強い勝ち方をしてくれて、安心しました。

-:12月には京都2歳Sの重賞を勝利して、年を越しての1戦だったのですが、年を越してからの成長、どんなところに感じましたでしょうか。

中:中間は大山ヒルズで放牧していたのですが、緩めず乗ってもらいまして、乗りながらでも成長していったなという感じです。メリハリというのが出てきました。

-:具体的に教えて下さい。

中:ちょっと抽象的になるのですが、ぶよぶよしていたのが引き締まったというか、皮膚が筋肉に張り付いたような感じです。

-:弥生賞は先ほど、福永騎手にお伺いしたのですが、正直先を見据えた状態だから、緩いかなと思ったけど、実際乗ってみると自分で体を作ってきたのか、そういった印象はなかったとお話されていました。

中:正直言って、仕上げが甘かったかなという過程で、騎手は馬場に行ったら随分雰囲気変わったとの事だったのですが、見る限り甘い仕上げだったかなという印象でした。

-:その中で勝ったというのは大きいですよね。

中:それで結果を出してくれたのは嬉しい誤算でした。

-:ここまで5戦してすべて連対しています。すべてでメンバー中最速の上がりを出していますけれど、この馬のいいところというのはやはり末脚になるのでしょうか。

中:瞬発力が一番の武器かなとは思うのですが、パワーも兼ね備えていて、上腕も発達している馬なので、力もあると思います。

-:以前、京都2歳Sの時に伺ったのですが、車に例えるなら、タイヤがすごくてボディーが軽いスーパーカーみたいだと話されていましたが、より凄い車になっているのでしょうか。

中:今度は上の方がだいぶ発達してきたので、若干上と下のバランスは整ってきたかなと思います。

●三位一体の中間過程

-:追い切りですが、先週一杯ですが振り返って頂けますか。

中:先週はしっかり負担をかけたいという事で、調教駆けするオープン馬を先行させまして、それ追いかける形で最後までしっかりと追い切りを行いました。

-:今日の追い切りですが、馬場の悪い中、坂路を単走で行われました。どのような指示、そして手応えだったのでしょうか。

中:乗る前に祐一くんに反応が悪かったら最後に追って欲しいと言ったのですが、実際追わなかったのでね、反応も良かったのかなと受け取っています。

-:今回中山2000mという条件は弥生賞と同じですけど、頭数も増え相手関係も強くなりますが、その辺りはどうご覧になっていますか。

中:頭数増えるところについては祐一くんが捌くのが少し大変なのかなと思います。ペースや相手に関しては、どっちかというとカデナをしっかりと仕上げるという事に専念して、他の馬の事はあんまり考えないようにしています。

-:福永騎手も、自身が怪我から復帰して、すぐ弥生賞勝って、その前からも調教をつけらていますが、その辺り人馬一体、チームとしても想いは強いのではと思うのですが。

中:中間も熱心に乗ってくれまして、カデナとの意思疎通に限らず、ウチのスタッフとコミュニケーションもすごくよく取ってくれまして、本当に一体感がありますね。

-:調教師にとっても牡馬クラシックというのは非常に大きい、意味のあるものだと思うのですが、そのあたりはいかがでしょうか。

中:クラシックに限らず、どのレースもいつも勝ちにいっていますが、特に欲しいタイトルですね。

-:福永騎手の話では、先のダービーも見据えてとの話がありましたが、現時点でのカデナの状態はパーセンテージでどのくらいでしょうか。

中:最終的に完成型を考えると、3歳で、どの馬も秋になるのかなと思うのですが、まだこれからも良くなるでしょうし、日に日に成長しているところも実感としてありますので、これから先どんどん良くなってくれると思います。現時点のカデナにおいての状態に関しては大変満足のいく状態と思います。

-:最後にたくさんのファンが応援しております。皐月賞への抱負をお願いします。

中:カデナの最大の魅力は瞬発力かと思います。中山の直線で弾けるのを後押しするように声援を送って下さい。

-:今まではスローペースの中でキレが見えましたが、相手も強くなり、ペースも上がり、ミドルペース、それ以上に速くなった場合脚が溜まるかどうかも課題のひとつかと思うのですが。その辺りどう捉えてらっしゃいますか。

中:脚が溜まるかどうかは別として、スローペースだと折り合いに若干気をつけないといけないところがあったみたいなので、ペースが上がるという点は折り合いをつけやすいといった点でプラスかと思います。そこから先の事は一回も経験がないので、自分の中ではこうというのがあってもなかなか断言は出来ないので、その辺り速いペースになった時のカデナの動き、みなさんも見て下さい。

-:まだ天気がわかりませんが、雨が降った場合の道悪はどのようにお考えでしょうか。

中:さっき質問あったように、下が強い、上腕が発達したような馬なので、スピードだけではないと思っています。それなりパワーも兼ね備えているなと思っています。実際未勝利を勝った時も下の緩い馬場でしたし、今日の重たい坂路でもノメる事なく、脚を取られる事なく上がってきたとの事なので、道悪もこなしてくれると思います。