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【皐月賞】弥生賞馬カデナの福永「このチームでビッグタイトルを」
2017/4/12(水)
12日、皐月賞(G1)の最終追い切りが栗東トレセンで行われた。
前走、年明け初戦の弥生賞を上がり最速で勝利したカデナ(牡3、栗東・中竹厩舎)は、騎乗する福永祐一騎手を背に不良馬場の坂路を駆け抜けた。5F55.3-40.6-26.5-13.0秒でフィニッシュ。1週前にはOP馬と併せ馬を行い、しっかりと追われ負荷は十分。弥生賞馬が1冠を目指し、順調な調整過程で東上する。
追い切り後、カデナに騎乗する福永祐一騎手の一問一答は以下の通り。
●弥生賞は先を見据えた状態での勝利
-:いよいよ皐月賞ウイークを迎えました。このカデナには3戦目から手綱を取ってらっしゃいます。初戦は惜しくも2着でしたが、その後は重賞2連勝でした。振り返って頂けますか。
福永祐一騎手:初めて東京で乗せてもらった時に、窮屈なレースになって、追い出しが遅れた中で、非常にいい走りを見せてくれてました。高い素質を感じましたし、次に重賞を挑戦するにあたって、十分チャンスのある馬だなと思いました。
-:そして、京都2歳Sはスローペースの中、最速の上がりを繰り出しての勝利となりました。レースを振り返って頂けますか。
福:少頭数の中で、まだ折り合いに気をつけなければならない状態だったので、スタートしてからの位置取りがカギになると思っていました。道中もだいたいイメージ通りの流れになりました。相手と見ていた馬の真後ろを取れて、折り合いに専念するだけでいいレースが出来ましたので、最後は期待通りいい脚使ってくれました。まだまだ課題はあるなと思いましたが、そういった中で重賞勝ってくれてので、クラシックシーズンが楽しみになる勝利だったと思います。
-:そして、年を越して、弥生賞を迎えますが、馬の成長を感じたところはあったのでしょうか。
福:競馬で抑えると嫌がる素振りを見せていたので、そういった面を解消したいなと思って、馬が僕に慣れてもらうために調教から参加させてもらったのですが、調教ではそういった面を出さないようになっていましたし、そういった中でどんなレースが出来るのかなと。正直目一杯仕上げて、攻めていない状況だったので、体には余裕があるのかなと、調教の段階では思っていましたが、当日の返し馬に行くと動ける態勢になっていましたので、こちらが思っている以上に自分で体と作るタイプなのかなと思いました。レース自体は予想通りのスローペースでした。その中でどういった状態で我慢出来て、最後いい末脚を使えるかというのを一つテーマに掲げていました。道中動きがあるレースでしたが、しっかりと我慢が効いて、最後脚を使ってくれましたし、正直、先を据えた状態の中でしっかり勝ちきってくれたというのは、高いポテンシャルを感じました。
-:この馬の最大の武器は一瞬の末脚にあるのでしょうか。
福:そうですね。はい。軽くて鋭い末脚がありますね。
-:今回は中山の2000mという舞台ですが、弥生賞で勝った舞台ですが、相手も変わり頭数も変わりますが、その辺りはいかがでしょうか。
福:頭数もそうですが、例年タフなペースになりますし、勝ち時計も2分切る形になるので、今まで経験していない厳しい戦いになるとは思います。そういった中で、どういった走りが出来るかだと思いますし、コンディションに関しては、一度使われた事で、馬が素軽くなって、いい動きを見せています。調整に関しても予定していた調教メニューを順調に消化出来ていますし、非常にいいコンディションで迎えられると思うので楽しみです。
-:では、その調教に関しても坂路での追い切りは及第点。
福:先週強い負荷をかけて、今週は馬なりから強めでと中竹調教師とは話をしていたのですが、今日は朝から馬場コンディションが非常に悪いと聞いていましたのでね、どういった動きを見せてくれるのかなと思っていたのですけど、非常にタイム、動き共にいい最終追い切りが出来たのではないかと思っています。
-:弥生賞の時よりも、かなり上積みがあると。
福:はい。あると思いますね。
●このチームでビッグタイトルを
-:この馬は福永騎手がケガをして復帰する時に弥生賞を勝利しています。そういった意味でも、福永騎手はこの馬と上昇気流に乗りたいという想いもあるのかなと思いますが。
福:そうですね。オーナーからもケガした直後に、仮に弥生賞に間に合わなかったとしても、『本番はお前で行くから』とお声をかけて頂きました。実際に順調にリハビリが出来て、弥生賞に間に合って、結果勝たせてもらう事になりましたけど、そういった想いを以前から持ってくださなっているオーナーなので、このチームで大きいタイトルを取りたいなという想いは強くあります。
-:皐月賞は器用さを求められるコースだと思いますが、天候、枠順などコチラの思い通りにならないところもあると思いますけど、どんなところがポイントだと思いますか。
福:天気によって馬場状態もずいぶん変わると思いますけど、当然軽い走るをする馬なので、重馬場よりも良馬場の方がいいのは間違いないです。ただそうは言っても与えられた条件下で走るのが競馬だと思いますし、あの馬にかける期待も大きいので、どのような条件でも走れる強い馬になって欲しいなという想いもありますし、なれる器だと思っています。枠、馬場、流れ、どんな形になってもきっちり結果を出せるように、一緒に力を付けて頑張って行ければなと思います。
-:牝馬の出走がありますが、相手関係はどう見られていますか。
福:未対戦の馬が多いですし、成長過程にある時期の馬たちのレースですから、なかなか読みづらいですが、今の時点では相手がどうのと言うよりは、カデナが今年2戦目を迎えるにあたって非常にいい臨戦過程を踏めていますので、どういった走りを見せてくれるのかなという楽しみの方が大きくて、それを体感出来るのは僕だけですけど。春の大目標はダービーに置いている馬ですけど、そこに向けてどんな走りをしてくれるのかと。スタートに少し課題がある馬ですけど、中間もスタート練習をしてもらっていますし、そういった成果がどう出るかなとか。まだまだ先がある馬ですから、その過程の1戦ではあるのですが、G1ですし、結果を求められるレースですし、上手くバランスを取りながらいいレースが出来ればと思います。
-:最後に重複しますが、皐月賞への豊富をお願いします。
福:本当に順調にこれているのが何よりで、なかなか簡単ではないですから、非常に馬の精神状態も落ち着いていますし、厩舎スタッフともコミュニケーション取れていますし、いい雰囲気の中で調整出来ています。あとは競馬で結果を出すところまで今週は上手くいけていますので、どんな走りを見せてくれるか非常に僕自身も楽しみにしています。人気を背負う1頭だと思いますので、それに恥じない走りを一緒に頑張りたいと思います。
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