【宝塚記念】迫力満点キタサンブラック清水久師「今年に入って更に強くなった」

キタサンブラック

パワフルな動きを見せたキタサンブラック(奥)

21日、宝塚記念(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

追い切り後、キタサンブラック(牡5、栗東・清水久厩舎)を管理する清水久詞調教師の一問一答は以下の通り。

●この一戦を逆算して万全の仕上がり

-:いよいよ上半期を締めくくる宝塚記念。堂々の主役といってもいいかと思いますが、今のお気持ちはいかがですか?

清水久詞調教師:順調に来れたのが何よりです。無事に出走出来そうですので。

-:今年の春は大阪杯、春の天皇賞と非常に強い競馬を見せていただきましたが、まずは天皇賞(春)を振り返っていかがでしたか?

清:本当に強かったと思います。

-:レコードタイムでもありましたが、レース中にご覧になっていて、キタサンブラックのレースぶりはどうでしたか?

清:折り合っていましたので、安心して見ていられました。

-:素晴らしいタイムで勝って、レース後の雰囲気というのはどうでしたか?

清:レース直後は、いつも通りすぐに息が入りましたし、イライラするようなところもありませんので。連れて帰ってからはさすがに体が細くなって、疲れた様子はあったのですが、特に傷めたところもありませんので、それが何よりですね。

-:そこから宝塚記念まで少し間が開きましたが、中間の調整過程というのはどういったものでしたでしょうか?

清:内容は変わったことは取り入れずに、少し休養を与えてあげて、しっかりと疲れをとって、宝塚記念から逆算してこちらの思い通りに立ち上げていくことが出来ました。

-:先週もCWコースで1週前追い切りをされましたが、そのあたりの動き、意図はいかがでしたか?

清:しっかりやりたかったので、指示通りの時計で最後の動きも良かったですね。

キタサンブラック

-:今週もCWということになりましたが、改めて清水調教師からご覧になっていかがでしたか?

清:馬場が悪い中でしたが、しっかりとお終いの反応も良かったので、いい追い切りが出来たと思います。

-:今年は春のG1を3連戦ということになりますが、そのあたりの疲れなど、一切なさそうですか?

清:元気な馬ですね(笑)。かわいそうなローテーションというか、1回1回、目一杯に仕上げてきていますので、馬にはかわいそうなローテーションですけど、丈夫な馬で期待以上に頑張ってくれていますので、もう1回頑張ってほしいと思います。

-:ファンの側から見ていても、キタサンブラックのレースぶりを見ていると付け入るスキがないなと見えるのですが、清水調教師からご覧になって、キタサンブラックの強味、長所というのはどういったところでしょう?

清:よく聞かれるのですが、やはり健康で丈夫なところではないですか。回復も早いですし、ハードに鍛えているのですが、へこたれずに頑張ってこちらの期待に応えてくれていますし、そういうところが一番の長所じゃないですかね。

●ファンの夢とともに凱旋門賞へ

-:清水調教師とキタサンブラックといいますと、坂路3本追いも含めまして、ハードトレーニングというのが代名詞になりつつありますが、そのあたりの意図というのを改めてお願いします。

清:以前から使う毎に「強いな、強いな」と思うばかりで、果たしてどこまで強いのかなというのがあったので、それならば鍛えるだけ鍛えて、行くところまで行ってやろうという気持ちがあったのでね。それにしっかりと応えて、競馬でも結果を出してくれていますので、本当に頭が下がる馬ですね。

-:清水調教師は去年の段階から「まだまだ強くなる」とおっしゃっていましたが、今年に入って充実期、完成期というのはいかがでしょうか?

清:去年のこの天皇賞、宝塚記念の頃に比べると、幅も出て、 見るからにパワーアップしているのが分かりますのでね。ジョッキーも「全然違う」といっていますし、今年に入って更に強くなったイメージがありますね。

-:週末は雨も予想されていますけども、そのあたりキタサンブラックはいかがでしょうか?

清:特に馬場は気にしていません。良馬場でも雨が降っても問題ないと思っています。

キタサンブラック

-:グランプリレースとなりますと、去年の宝塚記念から3期連続でファン投票1位となります。そのあたりは?

清:本当に有り難いですね。これだけ応援していただくのはね。なかなかこれだけの馬には巡り会えないですしね。期待に応えたいなと思います。

-:なかなか巡り会えない馬とおっしゃっていましたが、清水調教師から見ても、そのポテンシャルが名馬の域に達してきているなというような理解でよろしいでしょうか?

清:そうですね。G1・5勝ですので感謝しかないですね。

-:その先、もちろん宝塚記念があってこそですが、その先を期待するファンも多いと思います。夢は更に広がると思いますが、そのあたりはどうでしょう?

清:もちろん凱旋門賞も登録していますし、その辺もよく聞かれるのですが、選択肢の1つとして入っていますので、まずは宝塚記念に全力投球で、いい結果を残して前向きにオーナーと相談したいと思っています。

-:上半期を締めくくるグランプリレース。ファンに向けて最後にメッセージをお願いします。

清:これだけ支持をいただいて有り難いことですし、今年も2戦2勝といいスタートを切れていますので、いい状態で当日を迎えたいと思います。ぜひ競馬場まで足を運んで下さい。よろしくお願いします。