「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月21日 東京11R フローラS(G2)
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本命馬◎アドマイヤベル(2人気) 1着
土曜も日曜もヒット連発!
- 4月20日 福島11R 福島牝馬S(G3)
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本命馬◎コスタボニータ(1人気) 1着
勝ち切る1頭をガッチリ評価!
【共同通信杯】春の足音近し
2017/2/7(火)
★土曜東京11R 初音S◎本命馬 ワンブレスアウェイ 1番人気 2着 圧倒的な人気馬を本命にして2着は後味悪いが、勝ち馬フロンテアクイーンを含めて何とか拾うことはできた。レースぶりは文句のつけようがないもので、これで負けたのなら単に勝ち馬が強かったということ。オークスの直線でいったんワープした破壊力を久々に見せた感じで、そうなるとワンブレスでは荷が重かった。
$お宝馬 ゲッカコウ 9番人気 4着 いつも以上にタメる競馬となり、惜しい小差の4着。ミエノサクシードと最後は脚色が一緒になってしまったが、よく走っている。馬券にはならなかったが、指名して正解だったと自負している。
★日曜東京11R 東京新聞杯(G3)◎本命馬 ブラックスピネル 3番人気1着 マイネルアウラートが行かず、ポンと出て出たなりの逃げ。未勝利戦並みのウルトラスーパースローペースを演出して逃げ、最後は長い直線を粘りに粘った。プロディガルサンの急追を何とか凌ぐ。逃げたのは想定外だったが、スローに強いタニノギムレットの面目躍如だった。
$お宝馬 ロイカバード 7番人気 9着 出負けしてシンガリ、このスローでは途中から動かない限りどうにもならない。
【今週のポイント】
京都記念は実質4頭立てみたいなもので、個人的には食指が動かない。予想という意味で面白いのは共同通信杯の方だ。クラシックへ向けて、そろそろ蹄音が聞こえてくる頃でもある。
2012年以降、急激に皐月賞との関連を深め、1年おきに皐月賞馬を出している。また一昨年はドゥラメンテが2着から皐月賞を制した。ここで勝ち負けできれば、中山で行われるトライアルレースの覇者以上の確実性で、1冠目へのトップコンデンターに名乗りを挙げることになるのかもしれない。
今年は、同じ舞台の東京スポーツ杯で高レベルの走りを見せた2着スワーヴリチャードと、3着ムーヴザワールドが再度激突。加えてエアスピネルの全弟エアウインザー、シンザン記念2着のタイセイスターリーと顔を揃える予定だ。
これだけ皐月賞と直結する傾向が強いと、東京のみならず小回り2000mへの適性も兼備しているかどうかを考えるのも、1つの方法かもしれない。また通常の東京千八以上に、パワーを優先して中心馬を選ぶ手もある。
いずれにせよ、東京の重賞とはいえ軽さや瞬発力、上がりの速さだけを考えていては勝ち馬のイメージから遠ざかってしまうことは確かだろう。極めて予想し甲斐のあるレースとなりそうだ。
【次回の狙い馬】
日曜・京都6R 7着 新馬戦。2番手追走から、直線入口では馬券圏必至と見えながら急激に止まった。これは明らかに距離。そして血統からはダートが向いている。次走、ダート1800mに矛先を変えることを条件に推奨したい。
日曜・京都7R 5着 プラス20キロ。中団の後ろから直線で伸びてきたが、さすがに切れがなくジリジリとなってしまった。前が止まらない馬場にしては、それでも良く伸びた方だし、掲示板上位が前残りだったことを思えば上出来。絞れるであろう次走は一変も可能だろう。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。