「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月21日 東京11R フローラS(G2)
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本命馬◎アドマイヤベル(2人気) 1着
土曜も日曜もヒット連発!
- 4月20日 福島11R 福島牝馬S(G3)
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本命馬◎コスタボニータ(1人気) 1着
勝ち切る1頭をガッチリ評価!
【フェブラリーS】勝てる馬は限られるフェブラリーS
2017/2/14(火)
★土曜東京11R クイーンC(G3)◎$本命馬&お宝馬 ハナレイムーン 4番人気 5着 道中は終始勝ち馬の直後、マークするかのように進んでいたが、直線向いてあっという間に突き放された。しかしそこからジリジリ延びており、レーヌミノルを差すまであと一歩だった。キャリア2戦目にしてはよく走れていたと思う。ただもう少しビュッと切れるタイプかと思っていたので、その点は意外だった。
★日曜東京11R 共同通信杯(G3) ◎本命馬 ムーヴザワールド 1番人気 3着 前走でも見せていたことなので、反応が鈍いのは織り込み済み。ただ想像以上にギアが上がってこず、私の目には本気になったのはラスト数十メートルに見えた。これは2000m以上ないと苦しい。ある程度切れとスピードが求められる東京千八では厳しかったか。真価発揮はダービーだろう。これで賞金面から皐月賞出走は厳しくなり(トライアルへ続戦するとその後のローテが辛い)、青葉賞あたりからダービーを睨むことになるだろう。
$お宝馬 チャロネグロ 5番人気 8着 4コーナーではスワーヴリチャードの後ろにいたが、そこからが全く走れず。キャリアもそうだが、中山向きなのだろう。見立てが甘かった。
★月曜小倉11R 帆柱山特別◎本命馬 トーホウハニー 4番人気 5着 前3頭が離して逃げ、こちらは5,6番手。そのまま伸びずバテずで終わってしまった。2着馬シゲルノコギリザメが一番苦しい競馬をしていて、その馬と同じ上がりしか出せていないのは物足りないが、懸念していた斤量がやはり苦しかったということなのかもしれない。
$お宝馬 バシレウスライオン 5番人気 6着 こちらもトーホウと同じような競馬。特筆すべきことはない。残念。
【今週のポイント】
いよいよJRAのG1がスタート。フェブラリーS、今年は中距離G1馬の回避の報が相次いだが、チャンピオンズCを勝ったあとは回避を表明し、東京大賞典で3着となっていたサウンドトゥルーが、相手与し易しと見てか急遽矛先を変えてきた。
このところ、勝ち切るのはマイル以下でのスピードや切れを見せた馬となっているが、今年はまさにそれに該当するカフジテイクが注目を集める。根岸Sでブロードアピールに迫る?ような追い込みを見せた瞬発力で、一気にG1馬へ駆け昇るか。興味はその1点に掛かっていると言っていいだろう。
そのカフジテイクをはじめ、ここで勝ち切れるだけの資質や適性を持っている馬は、今年は案外限られているように思えてならない。その辺を、水曜更新予定の有力馬血統診断で解説するつもりである。
【次回の狙い馬】
月曜・小倉6R 6着 外目から好位追走も、外へ振られてしまい、それでも一度は2着あるかという脚を見せながら、最後止まってしまった。11キロ太かったことが響いた面もあるし、振られたことも大きい。 引き続き、小倉でダート1000m出走で、絞れてくれば今度こそ。おそらく人気にはならないだろう。
日曜・京都8R 4着 休み明けでプラス20キロ。中団から進んできたが、伸びずバテずで流れ込んだ。それでも直線は2,3頭交わしており、これは明らかに次走で変わるパターン。冬場に強いマンハッタンカフェ産駒でもあり、狙いは十分。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。