「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月21日 東京11R フローラS(G2)
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本命馬◎アドマイヤベル(2人気) 1着
土曜も日曜もヒット連発!
- 4月20日 福島11R 福島牝馬S(G3)
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本命馬◎コスタボニータ(1人気) 1着
勝ち切る1頭をガッチリ評価!
【高松宮記念】新女王か、新帝王か
2017/3/22(水)
★土曜中京11R ファルコンS(G3)◎本命馬 ジョーストリクトリ 4番人気 6着 道中は内目の先行好位につけられたが、直線が全く弾けず。内が伸びない馬場でもなかったし、力負けとしか言いようがない。残念。
$お宝馬 ラニカイサンデー 9番人気 9着 中団内目で揉まれてしまい、全く反応できずに流れ込んできただけ。戦績からは、もう少し走れてもいいはずで、今回は枠も悪かったかもしれないが、コンディションやメンタルの可能性もある。
★日曜中山11R スプリングS(G2)◎$本命馬&お宝馬 ウインブラスト 5番人気 1着 前走同様、4角手前で一気に押し上げて先頭に並びかける。一度プラチナヴォイスに離されそうになったが、坂でまた伸びて差し切った。かなり強い競馬で、中山適性が異様に高い。同じステイゴールド産駒のツクバアズマオーに似ている感じ。ただ、今回12キロ絞ってメイチの作りに見えた。次走の本番での上積みは厳しいかもしれない。
★月曜中山11R フラワーC(G3)◎本命馬 ファンディーナ 1番人気 1着 何も言うことはない。とにかく強かったが、相手が弱過ぎたので着差は額面通りには受け取れない。ここまでがスローばかりなので、流れる展開にもまだ課題を残したともいえるが、瞬発力においては世代トップクラスであることは証明された。シーザリオ級の可能性も十分だ。次走が桜花賞になるかは微妙で、皐月賞orフローラS~オークス、ダービーとさまざまな選択肢を考慮しているようだ(21日現在)。
$お宝馬 シーズララバイ 8番人気 2着 小柄な馬で、外を回って4角では2番手以下を射程に入れた。外を走ったロスが出そうになったが、直線で並ばれるとグイッと伸びる勝負根性が素晴らしい。現時点での能力はまだ足らないが、さすがクイーンズリングの従妹という良血馬で素材は確かだ。こちらは反動と将来を考慮して、ひと息入れる可能性もあるとのこと(21日現在)。
※次走報については最新の情報をご参照ください。
【今週のポイント】
混沌としている短距離戦線。ビッグアーサー、ダンスディレクターのリタイアが拍車をかけている。さらにレッドファルクスは海外帰りの休み明けであり、迎え撃つ立場というにはいささか弱い。そして毎年最重要の前哨戦であるはずの阪急杯が大波乱に終わり、メドを立てづらい状況である。
今年の高松宮記念、牝馬にメラグラーナ、レッツゴードンキ、ソルヴェイグと有力馬が複数揃った。1頭ならともかく、こんな年は珍しい。牡馬の有力どころ、シュウジ、セイウンコウセイ、レッドファルクスらとがっぷり組んだというか、拮抗した状況である。
過去10年、牝馬の勝ち馬はカレンチャンしかおらず、あとは2着1頭、3着2頭と確率は厳しいが、今年の混戦ぶりなら勝負になると考えるべきかもしれない。
血統からは、母方の血統が短距離に寄り過ぎていない馬を上位に採りたい。マイル以上を走れて、しかもダート要素を含んでいればなおよし。そのような基準で本命馬を選んでみたいと思う。
本日(水曜)公開の有力馬診断で、難解な高松宮記念を解くヒントをつかんで頂ければと思う。
【次回の狙い馬】
月曜・中京10R 4着 今回が昇級戦。中団で揉まれまくりながら、直線はジワジワ伸びて2着馬とは0秒2差の4着まで届いた。52キロであったことは考慮すべきだが、牡馬相手の昇級戦でこれなら、牝馬限定戦なら勝ち負けになる。次走は1800mから2200mで。
月曜・中山9R 11着 今回は酷い競馬になってしまった。やや出遅れて終始シンガリ付近、大外をずっと回らされて4角でも振られ気味。これでは脚がなくなるのは当然。次走、スタートを決めればこのクラスなら相手次第で勝ち負けになっていいはずだ。
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プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。