「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月21日 東京11R フローラS(G2)
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本命馬◎アドマイヤベル(2人気) 1着
土曜も日曜もヒット連発!
- 4月20日 福島11R 福島牝馬S(G3)
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本命馬◎コスタボニータ(1人気) 1着
勝ち切る1頭をガッチリ評価!
【安田記念】春のG1、最終戦も混戦
2017/5/30(火)
★土曜東京11R 欅S◎本命馬 ブラゾンドゥリス 2番人気 6着 前半外から飛ばす馬が複数おり、寄られたこともあっていつもより後ろの位置取り。直線はズラリと前が壁になってしまい、横へ走りながら隙間を探す感じ。そこから58キロを背負いながらもよく盛り返している。勿体ない競馬になってしまったが、反応もいつもほどではなかった印象も。不利がなくても3着までだっただろう。怯むところもありそうで、内枠は良くないのかもしれない。
$お宝馬 アキトクレセント 8番人気 2着 こちらは好位を断ち回っての粘り込み、息の入らないペースを考えると百点満点の競馬ができた。ただし、軽い馬場の1400mがベストで、好走にはいろいろ条件が付くタイプ。
★日曜東京10R 日本ダービー(G1)◎$本命馬&お宝馬 ベストアプローチ 11人気 9着 中団後ろにいた馬には用無しの展開になってしまった。しかも揉まれこんで動くに動けず。力が出せなかった。
今年のダービーは異様に遅いペースであり、位置取りと騎手の勇気が全てを分けた一戦。オークス17着馬よりも遅い勝ち時計というのは、おそらく良馬場のダービーとしては、前例がないのではないだろうか。着順と能力が対応しない馬が多かった。当方も、2分23秒台後半、悪くても24秒台前半を見込んでの予想だったので、完全な見当はずれになってしまった。お詫びするしかない。
ベストプローチについては、使い込んでいるのでひと息入れたら、秋には重賞へ手が届くレベルにはある。
【今週のポイント】
オークス、ダービーと下馬評が混戦のG1が続いたが、春のG1ラストを飾る(宝塚記念はさすがに春とは言えないだろう)安田記念も、混迷するマイル戦線を反映してかなりの戦国模様だ。おまけに香港からも、トップレベルが2頭来襲する。
今週は金曜土曜に雨の予報(30日午前現在)が出ているが、この雨がどれくらい降るのかも気になるところ。
今年はマイル以上にも実績がある有力馬が多く出走しているのも特徴だ。馬場もあって、ゆったりした流れになるのではないか。速い上がり脚で好位差し、あるいは前残り。その辺も考慮して、有力馬診断をしてみようと考えている。
【次回の狙い馬】
土曜・京都9R 5着 今回は昇級戦で回りも速くなり、さらに外からも寄られていつもほど前に位置できなかった。それでも直線外へ持ち出されるといったんは脚を使い、ゴールまでシッカリ走れていた。脚質に進境を見せたのは大きい。次走降級ならまず勝ち負け。中京でも走れるし、小倉ならなおさら合っていそう。
日曜・京都6R 3着 出遅れた上に、そのままずっと内にいたので動くに動けず。直線は絶望的なところから馬群を割ってグングン伸びた。自分の競馬でない形であの競馬、砂を被っても平気。かなり強い馬で、今回は1つ勝ちを損した形。最悪のポジションを取らされただけであり、次走まともなら楽勝まで。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。