2006年に重賞へと格付けされて始まったキーンランドカップ。サマースプリントシリーズの第5戦でもある。過去にシリーズ優勝馬は2頭、ワンカラットとパドドロワ。今年で17回目だが過去の16回で3歳馬の出走はほぼ毎年出ていて3頭が勝利。去年もレイハリアが3連勝の勢いそのままに勝利をした。今年も3歳馬が居る。ウインマーベルだが牡馬だけに54キロ。過去の優勝馬は全て牝馬で51キロ。古馬との斤量差も大きかったのだろうと思える。

スプリントシリーズで言えばビリーバーにジュビリーヘッドがポイント保持者。ビリーバーは2年前にこのレースに出走して6着。ちょっと離されていた。ジュビリーヘッドは昨年もここで勝利していて1200芝は過去に11回走って5着が1回だけであとは全て馬券内。これはロードカナロアの血だろう。ここも信頼をしていい筈だ。昨年の覇者、レイハリアが前走内容から復調気配を見せている。

【札幌記念の回顧】

22年8月21日(日)札幌11R 札幌記念(G2、芝2000m)
  • ジャックドール
  • (牡4、栗東・藤岡健厩舎)
  • 父:モーリス
  • 母:ラヴァリーノ
  • 母父:Unbridled’s Song
  • 通算成績:11戦7勝
  • 重賞勝利:
  • 22年札幌記念(G2)
  • 22年金鯱賞(G2)


ソダシが1番人気だがパンサラッサが接戦の2番人気支持となった。パドックではパンサラッサのお尻が実に丸く艶もピカピカで良く見えた。その後ろのジャックドールの516キロは過去最高の数字。函館から運んできての数字は少し余裕持たせかとも。ウインマリリンの12キロ増は数字をまったく感じさせず、外々をユッタリと歩く。二人引きのソダシは落ち着いて歩く。

稍重から始まった芝は8Rには良馬場発表。何よりもパンサラッサとジャックドールがどんな形でのレースとなるのかがポイント。パンサラッサが少しゲートの出が遅い時があったりするが先手をとりたいのはこちら。ジャックドールは2番手になるのかと。

そんななかゲートが開いた。やはりパンサラッサは早くない。真ん中からユニコーンライオンが飛び出して行く。このダッシュに驚くが、内を開け気味で行く。ダッシュのついたパンサラッサが内へ並んで行く。最初のカーブに入る時はコーナーリングでパンサラッサが先頭となる。2コーナー過ぎにはパンサラッサ先頭で2番手にユニコーンライオン。そこから1馬身内にウインマリリン、さらに1馬身後ろの外にジャックドール、その後がソダシ。

向こう正面の1000通過は59・5。去年のソダシより少しだけ早い流れ。真ん中に居たグローリーヴェイズが内めをあがって前との差を詰める。3コーナーを過ぎて4コーナー手前の後400では前を追いかけるジャックドールの手応えがいちばん良く、逃げるパンサラッサもまだ十分。ソダシにウインマリリンも追いだしている。ジャックドールが前を捕らえ少しだけ交わして先頭でゴール。ソダシは後200で止まるがグローリーヴェイズには交わされず。内のウインマリリンが渋とく伸びて3着。上りの37・7は馬場が乾ききっていないのを示す。ジャックドールはいつかこの競馬をしたかった筈。秋へ夢が膨らむ内容の勝利だった。